虹空404 ページ14
［Noside］
カエデと三日月と和泉守が出陣したのを確認し、ヨミは手を叩いた。
「さて、では重傷の者から手入れを始めましょうか。大倶利伽羅はここで彼らが変な事をしないか監視を、蛍丸は怪我人を手入れ部屋へと運んでください」
「ふん、俺一人で十分だ」
「はぁーい、後でなでなでしてね。主」
「ちょっと待て！承諾もしてないのに何勝手に進めてるんだよ！」
この本丸の和泉守がそう言うと周りの刀剣男士達も次々に手入れを受けたくないと声を上げた。
「そもそも人間なんて同じであろう？お主もその者達を言霊で縛ってるのではないか？」
「言霊、ですか？大倶利伽羅、私使った事あります？」
「敵に操れてる時にあったが……毎日使ってないな」
「そもそも主やカエデは言霊とか俺らの事を知ったのは最近って言ってもいいからねー」
「む、そんな事ないですよ！皆さんと会う前に予習してました!!て、そんな事より手入れですよ。手入れ！短刀の子からやりましょう」
蛍丸はその言葉を聞き、愛染国俊と今剣の刀と体を慎重に持ち上げた。
大倶利伽羅は蛍丸とヨミに危害が行かないように刀を抜き警戒をしている。
(※ちなみに2人は極の姿となっている)
「主、いいかな…？」
「……愛染さんが元気じゃないのが嫌ですもんね。大丈夫、すぐに元気になりますよ」
「うん…」
大倶利伽羅はヨミ達が手入れ部屋に向かったのを確認してから部屋の出入口前に立った。
そこへこの本丸の燭台切光忠と太鼓鐘貞宗が話しかける。
「ね、ねぇ伽羅ちゃん…あの人間達は信用出来るの？酷いこと…されて、ない…？」
「……光忠、俺はここの審神者がどんな奴かは知らないが主とカエデは信用出来る」
「本当に信用出来るのかよ…？」
「あぁ、俺達の主は大空だからな」
大倶利伽羅の言葉に大広間にいる刀剣男士達は疑問に思った。大空という意味が分からないからだ。
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