大空352 ページ11
NOside
「じゃあじっちゃんはその何とかって国に行ったきり、帰ってきてねぇのか?」
「アルバレスですよ、ナツさん」
「ギルドの解散も全ては私たちのために・・・」
ギルドが残っていては交渉が失敗した際に真っ先にここが狙われる。
負けが見えている戦で仲間たちを傷つけないためにも、当時の最善手はそれしかなかったのだ。
「1年間連絡がねぇのか?」
「あぁ」
「メストは止めなかったの?」
「止めて「ハイ、わかりました」って言うと思う?あのマスターが」
「頑固なところあるもんね〜」
たぶんメストは止めただろうけど、それで止まるようなら苦労はない。
アクノロギアと対峙した時もマスターは自身を犠牲にしてでも止めようとしてたし、みんなのことになると自分のことなんてちっぽけなものだと思ってるのかも
「無事なのかしら・・・」
「心配ですね」
「交渉を続けているのか・・・幽閉されているのか・・・あるいは・・・」
「その先は言うな」
最悪の事態もありうるこの状況下では誰も口を開くことができない。
メストはそこからこの1年の経緯を話し始めた。
マスターの提案によりウォーロッドさんに頼み聖十大魔道を中心とした評議院を立ち上げたこと。
その中でもアルバレス帝国の脅威についての認識は共通しており、すぐさま防衛戦を張ったこと。
「じいさんの時間稼ぎは成功したってことか。だったらもう帰ってこれるじゃねーか」
「本来なら。この情報が6代目の耳に届いていないのか・・・帰ってこれない状況なのか」
「だから助けに行く。だろ?」
ナツのその問いに全員がうなずく。
もちろんメストも始めからそのつもりだ。
「待って!!カエデやヨミは?2人は何処にいるの!!1年間、連絡ないし何処にいるのか分からないのよ」
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