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#side_in
ぽんぽんぽんぽん。
涼介の葬儀中の事だった。
『…内心、伊野尾さん、喜んでるんじゃないの?笑』
そんな声が聞こえて来る。
くすくすと笑いながら俺を嘲るのは、
婚約者だった彼女の親族__涼介の血縁者だ。
…わざと、俺に聞こえる様に言っているのだろう。
『そりゃそうだろ。血が繋がってないだけじゃなくて、あいつと結婚すらしてないから、戸籍上だって子供じゃねぇんだもん。』
『愛情なんて、これっぽっちもなかったでしょうね、』
『可哀想よね。赤の他人に育てられるなんて。』
『今きっと内心うっきうきよ。絶対に、』
__早く死んでほしいと思ってもの。
大丈夫、大丈夫。
ずっと、
ずっと一人で頑張ってきたんだ。
これからも、その先も、
ずっと__。
「可哀想だと思ってるなら、お前達が引き取ればよかったじゃんッ…!!」
だが、
突然静まり返った空間。
法要中の空気を響かせたのは、
息子__侑李の声だった。
「ゆ、侑李…?」
「お前ら、パパがどれだけ涼介を思ってたか、知ってるのかよ…!突き飛ばされたり、暴れ回った涼介止める為に、毎日身体にあざ作ってたんだよッ…!」
『っ…』
「毎日毎日同じ事、何十回も何百回も言われて、全部優しく答えてたんだよ…!何も知らない奴がごちゃごちゃ粋がってんじゃねえよッ__!!」
『…い、やっ、』
「じゃあ、涼介のお墓の維持費とか、全部出してよ…!涼介、血縁者の皆に供養してもらえたら、嬉しいだろうねッ__」
『い、や…私達は、ねぇ…時間がないから、あんまり…』
『俺達も、なぁ…』
「何でパパが全部背負わないといけないんだよ…!本来は血縁者のお前らの仕事だろ…!めんどうって思うなら、せめて費用くらいは出せよッ__!!」
『…っ、』
「…涼介は、パパに看てもらえて…ぜっ、たいに…幸せだったからっ…!僕達だって…パパも僕も、涼介といられて、幸せだったんだからッ__!!」
そう、
叫んだ侑李は、
大声を上げ泣き崩れた。
あぁ、俺は何を考えていたんだろう。
こんなにも、
可愛い息子達に囲まれ、
幸せに暮らしていたというのに__。
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麗皐(プロフ) - ==飛鳥==さん» お優しいお言葉を誠に有難うございます❤︎いやぁ…やっと肩の荷も降り、またJUMPさんの応援の方にも本腰を入れられそうです!笑)無論作者活動も精一杯頑張らせて頂きます❤︎これからも作者・作品共々、どうぞ宜しくお願い致します…! (2023年3月2日 0時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
==飛鳥== - 受験お疲れ様でした!また私立合格おめでとうございます!これからも楽しみです!!! (2023年2月23日 18時) (レス) id: 9eeffb27a6 (このIDを非表示/違反報告)
麗皐(プロフ) - Jejfhwさん» Jehfhwさんの大変有難いお言葉を受けまして、本日限りですが、占ツクでの公開の準備をして参りました為、お楽しみ頂けますと嬉しいです❤︎ゆっくりな更新ですが、誠心誠意努めて参ります為、これからもどうぞ宜しくお願い致します…! (2023年1月18日 18時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
麗皐(プロフ) - Jejfhwさん» そうなんです…泣)公式さんの方から一向にご連絡がない為、すっぱりやめる事に致しました…。Jehfhwさんもお辛い中、労りのお言葉を有難うございます❤︎そして何より、リア友さんに読者様がお二人もいらっしゃるのが、衝撃の反面嬉しいです…! (2023年1月18日 18時) (レス) id: 6533d85759 (このIDを非表示/違反報告)
Jejfhw(プロフ) - また、風の便り、本当に本当に最高でした!最高なことにリア友にれいささんガチ勢が2人いて、トークがその話に持ちきりになりました!😍Twitterのお話なども占ツクに投げて頂けたら、最高に嬉しいです!ご検討いただければ幸いです🙇♀️ (2023年1月15日 16時) (レス) id: 0f7249d99f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗皐 | 作成日時:2020年10月7日 22時