四頁目 ページ4
パンとサラダ、スープがクロスのかかったテーブルに並べられている。とりあえず目の前に用意されたパンに手をつけた。パンを齧るとふわりとバターの甘みが口に広がる。
いつも食べる味のないパンとは大違いで思わず「美味しい」と声を漏らしてしまう。サラダの野菜を口に入れればシャキッと音を鳴らす。
新鮮でかかっているドレッシングもしつこ過ぎず爽やかで食べやすい。スープに口をつけると玉ねぎの甘みと鳥のダシが効いていて、それであってもあっさりとした味わいがあった。
夕飯に夢中になっていて気づけば2人に視線を向けられていた。
少しの間沈黙が流れ、自分が恐らく何回も食器同士をぶつけ合わせていたことに気づく。
「あ、あ！すいません…ガチャガチャうるさかったですよね……」
申し訳無くなり手に持っていたスプーンを下ろす。
「いや、美味しそうに食べるなと思っただけだよ」
そう言いノートンさんは手を合わせてから席を立ちそのまま自室に戻っていった。
「そうよ。そんなに急がなくても明日も食べられるんだから」とウィラさんも続け席を立つ。
「でもやっぱりガチャガチャと音を立てるのはよくないわよ」と釘を刺しつつ自室に戻っていった。
私はまだ残る恥ずかしさを誤魔化すようにあと1つのパンを齧った。
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野菜 - 感想ありがとうございます！こんな褒められると思ってなかったので嬉しい限りです。引き続き頑張りますので是非たのしみにお待ちください！ (2019年6月27日 16時) (
レス) id: d6aefcc85a (このIDを非表示/違反報告)
saniwanotori(プロフ) - 背景推理からとても丁寧に物語を構成されていて読み応えがありました。不穏な描写の表現も天才的でドキドキしながら読ませて頂きました。こんなに面白くてとても素敵な作品に出会えて幸せです！切実に消さないで欲しいと思いつつ、続きを楽しみにしております (2019年6月26日 23時) (レス) id: 9faba28f95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：野菜 | 作成日時：2019年6月22日 13時
