参章 -「 男女の学校探検 」 のカタチ。- ページ6
▹▸No side.
「あ、ねぇ、名前なんて言うの?てか何処行くの?」
「…影山飛雄。これから自販機に行く。」
そんな淡白な会話をする。Aを囲っていた人達は、「自分よりそっちかよ」というような表情だ。
「私も着いて行っていい?色々この学校のこと知りたいし。」
「俺はいいけど。ならさっさと弁当食え。 _俺の席でいい。」
影山は未だに囲いだらけのAの席を見てから、自分の席で弁当を食べるように促した。
「ありがと!影山くんって優しいんだね〜」
Aはお礼を言い、いつもより多少少なくした弁当を頬張って本当にさっさと食べ終わった。
「ゆっくり食えば良かったのに…。」
「いや、長く影山くんの席借りるのも嫌だしね〜」
教室を出た2人は、そんな会話を交わしていた。
目的地に向かう階段をさっさと下り、自販機に到着すると、すぐさま影山はヨーグルトを買う。
「何それ、東京では見たことないかも…」
Aは、初めて見るヨーグルトに目を輝かせる。
「…欲しいのか?」
「別にそんなこと言ってないし!あとそれじゃ関節キスじゃん!」
「カンセツキス。そうか。」
そんな会話をしていると、影山はそのヨーグルトを飲み干してしまう。
「じゃあ、案内するか?」
影山は自販機の隣に置いてあるゴミ箱にヨーグルトを捨てると、そう言って無意識にAの手を引いた。
Aは驚き、「あ、ちょ。」と進む影山を止めようとするが止まってくれない。そのまま彼に続くことにした。
────────────────────
「_こんなもん。」
昼休み終了ギリギリまで、2人は学校をほっつき回った。その間、ずっと手は握られたままだったが。そのせいで周りの人に沢山見られた。Aとしては恥ずかしい。影山は全く気にせず、そのまま歩いていた。
「楽しかったよ、ありがと!」
恥ずかしさは抑えておきながら、Aはお礼を言った。影山は、
「ッス…」
と少し照れながら言うと、席に座ってまた寝始めた。
…どんだけ寝るんだこの人。
「あ、あとさ〜、呼び方、呼び捨てでもいい?私のことはなんて呼んでもいいから〜」
「ん。別に呼び方は何でも。じゃあ石上って呼ぶ。」
ウトウトし始めた影山と、楽しそうに話すAがお互いの呼び方の話を終えると、授業開始のチャイムがなった。
Aは笑顔で自分の席に戻り、真面目に授業を受ける。
影山は、授業の間寝ていた。
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数珠丸恒次 - もうちょっと文字と、文字の、間をあけると、分かりやすいと思います。嫌味に聞こえたら、すみませんΣ(゚д゚lll (2020年10月31日 10時) (レス) id: 57a8ad7f5a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:昴 。 | 作成日時:2020年10月20日 18時