【銀魂】仲良くなりたい人【斉藤終】

隊長と仲が良くなるためには ページ8

【桜井Aside】



＊



三番隊に所属して、二日目。




『隊長！！おはようございます！』

「……。」

『何かお手伝いできることはありませんか？』

「Zzz」

『…眠られたのですか。』

「Zzzzz」





三日目。



『隊長！！おはようございます！何か手伝います！何をしたらよいでしょうか！』

「……。」

『聞こえますかー？』

「………。」

『聞こえたら手を挙げてください！！』

「Zzz」

『…シカトでしょうか？』

「Zzzzzz」




四日目。



『隊長！！今日こそ何か手伝わせてください！』

「……………。」

『隊長、あまり無視されると悲しくなってきてそろそろ泣きそうなんですが…。』

「Zzzzzzz」

『泣いていいかな』




五日目。



『隊長！！おはようございます！！』


(…そろそろ、なにか一言でも話してほしいんですが！！)


そもそも、口下手だから私と話せないのか？


ここまでくると、もう何が何だかわからない。とりあえずコミュニケーションだけでもとりたいのである。



＿＿と。



隊長は徐に立ち上がり、部屋を出た。

…厠だろうか。



＿なにか、コミュニケーションをとれる方法はないか。

私は、いつも隊長が向かっている机の前に座った。


…これは。

(日記？)



見てみると。




＿＿今日、三番隊に新人が入ってきた。女など前例がないので大丈夫なのかと思ったが、局長が許可したので良いことにするZ

また、三番隊に人手が足りないというのも事実だZ

ということでこの新人の入隊を許可Zzzzzzzzzz


(…なんなんだこの人は！！

まず、"Z"ってなに、この人の語尾"Z"なの？…そして、結局寝るのかい！！)



一人心の中でツッコミを入れる自分への微妙な感情を感じ始めたころ、隊長は、部屋に戻ってきた。




足音に気付いて振り返ると、じっとこちらを見る隊長が、そこに立っていた。



(あ……、これ、怒られるやつ…！？)



すぐに立ち上がり、勢いよく頭を下げた。


『すみませんすみません勝手に見てしまって！！』



ぎゅっと目をつむっていると。




ぽん、と。


私の肩を軽くたたき、先ほどまで私が座っていたところに座った。




…これは。


(気にするな、ということ？)



そんな隊長の行動は、初めてコミュニケーションが取れたような気がして、顔が、少しほころんだ。





(もっと、この人と仲良くなるには、どうしたら良いのだろうか。)


＿少しだけ、胸が弾んだ。

ほっと一息。→←謎は深まるばかり

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