【銀魂】仲良くなりたい人【斉藤終】

見守っていて ページ44

【桜井Aside】



＿＿＿＿＿隊長も安心したのか、震えは納まった。



(……勝手に心配してくれたのかと思って、慰めるようなことしてしまったけれど)


…大丈夫だろうか、なんて思っていると、急に隊長は私の体を離した。





＿＿＿＿と。


…急に隊長の顔が赤くなり、驚いたような顔をしていた。…どうしたのだろうかと頭を捻らせていると。



『………あ、』




(…そういえば今、おもいっきり着物はだけてるんだった)


…私の顔は一気に赤くなり、隊長もハッと気づいたように後ろを向いた。



(……恥ずかしい、)



こんな姿を見られてしまい、この上無く恥ずかしかった。


熱くなった顔を扇ぎつつ、



『すみません、今着物を直すので少し待っていてください。』



と恥ずかしさを紛らわせながら言った。




＿＿＿はだけてしまった着物を直していると。





『………いっ、た』



なんて声が漏れてしまった。……肩の傷口が着物に触れてしまった。


(………これ以上、心配かけないようにしなければ)



…帯を締め、もう一度しっかり着物を着た。


『隊長、終わりました。もうこちらを向いていただいて構いません。』



呼びかけると、隊長はこちらに向かってきた。



(………どうしたのだろうか)



＿＿隊長は、私の前に来ると優しく左腕に触れた。



(………やっぱり、心配かけてしまった)



『…大丈夫です。刀でやられましたが利き腕ではないですし、命に別状もありませんよ』



なんて言って笑ってみせるも、隊長は辛そうな顔をして、その右手は今度は私の頬に触れた。



……そこは、殴られた痣があるところで。…隊長は、申し訳なさそうに顔を歪ませた。



(…隊長は、なにも悪くないのに。)



私は触れられた手をゆっくりと掴み、言った。



『…隊長、こんな怪我、大したことありません。…真選組の皆さんだってこういう怪我はしたことあるでしょうし、私もこの先戦うときにはできることもあるでしょう。だから、大丈夫です。』



ぎゅっと手を握りしめ、続けた。



『無傷で帰ろうだなんて思っていませんでしたよ。囮として送り込まれたんですから、当然です。皆さん私にできるだけ被害がないように、と言ってくれましたが、もう充分です。見守っていただけるだけで本当に安心して作戦が出来たんですから。』



隊長はやっといつもの顔に戻ってくれた。



『…だから隊長、これからも見守っててくださいね』



生意気にも、そう笑った。

＿＿＿こんな、→←敵う気がしないZ

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