賑やかな人たち ページ17
【桜井Aside】
「てかお前、小柄すぎねェか?なんつーか、美少年っつーより、"美少女"じゃね?本当に男?」
「おお、ほんとアル!ごっさ美少女アル!」
『いや失礼ですね。』
なんなんだこの人たちは。失礼極まりない。
『というか小柄って…、そちらの眼鏡の少年と大して変わらないじゃないですか。』
「いやこいつは骨格はちゃんと男だが、お前は細すぎるんだよ。ほんとにタマついてんのか?」
『いや初対面でそんな下品なネタぶっこんでこないでもらえます?』
「あでも、女なら胸小さ_」
『ほん…っとに失礼ですねどう見ても男でしょ。』
イライラして顔をヒクつかせていると。
「…なんでィ、うるせェと思って来てみたら、とんだ輩がいたもんでィ。」
『沖田さん!』
「…旦那、何でこんな所にいるんですか」
『あの沖田さん、この方々はお知り合いですか?』
「知り合いっつーかなんつーか。」
何か、紡ごうとした言葉を遮って、放たれたそれは。
「総悟ォォ!何てめェさぼってんだ…って、なんでテメェがここにいるんだよ!!」
副長の怒鳴り声であった。
…と、ここで。
沖田さんはチャイナ服の少女と喧嘩を始めるし、副長は銀髪と言い争っているし。
しかしこれは、収集がつかないことになってきている。
(この人たちは何なの。)
思わず突っ立って彼らを凝視していると。
「あー、アレ、あの人たちと会うと、いつもこうなるんですよねー。」
『あ、山崎さん。』
たまたま通りかかった山崎さんが、声をかけてくれた。
『いったい、あの人たちは何なんですか…。』
「あの三人は、かぶき町で万事屋ってのをやっている人達で、銀髪の人が万事屋の旦那の坂田銀時、チャイナ娘が神楽、眼鏡が志村新八君。特に沖田隊長とチャイナ娘、旦那と副長は会うといつも喧嘩。どうにかならないもんかなあ。」
『いやなんか、いつも大変そうですね、それは。』
_と。
『あれ、隊長、どうかしましたか?』
先ほどまで眠っていた隊長が、廊下に顔を出した。
(…いや、ここまで騒がしかったら嫌でも起きるか。)
隊長はというと、無言で私の隣に来て立って、万事屋の旦那、とやらがいる方を見た。
『なんだか、すごい人たちですねー…、一気に賑やかになったし。』
少し頷いたかと思われた隊長を見たが、
…顔を、反らした。
(隊長が、初めて、ご自分のほうから私に歩み寄ってくれた。)
__嬉しくて、つい、顔がほころんだのだ。
183人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やまなな(プロフ) - ゆるさん» 返信が遅くなってしまい、大変申し訳ございません。御覧いただきありがとうございました!私も終兄さん好きなので、ご覧いただけて嬉しいです! (2021年3月4日 12時) (レス) id: 2a45d58c1c (このIDを非表示/違反報告)
ゆる - すごく面白いです!個人的にも終兄さん好きなので嬉しいです! (2020年5月8日 9時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
やまなな(プロフ) - 颯さん» まさか今も見てくださる方がいらっしゃるとは…!!こちらこそ、本当に有難いです!!応援ありがとうございます、励みになります。更新頑張ります!! (2020年3月16日 14時) (レス) id: 2f769ce501 (このIDを非表示/違反報告)
やまなな(プロフ) - ピエロさん» 大変返信が遅れてしまい、申し訳ありません!!ご覧いただき、ありがとうございます! (2020年3月16日 14時) (レス) id: 2f769ce501 (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - 久しぶりの更新有り難きです!!凄く好きな作品なので応援しております!頑張ってください! (2020年3月16日 9時) (レス) id: 9993f1b014 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:やまなな | 作成日時:2019年1月5日 23時