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Be snooped ページ26

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「乱数、どうかしましたか」

「んー、幻太郎じゃない。そっちの子に訊きたい事があるんだ〜」

「私、ですか?」

 そうだよっ☆とウインクした飴村さんはぴょこんとジャンプして私の前に躍り出た。

「君、名前はなんていうの?」

「ソラナミですが……」

「ちーがーうっ!」

 ぷんぷん、という効果音が似合うように彼はムッとした表情をし、ふるふると首を横に振った。
 イラストレーターの名前が違う?いいや、これは間違いなく私が使っている名義だ。つまり、彼が訊きたい事って……

「……本名、ですか?」

「そう!ソラナミっていうのはイラストレーターとしての名義でしょ? つまり僕らでいうとMCネームみたいなものじゃない?……僕だとeasy R。幻太郎だとPhantom。帝統であるならDead or Alive。僕たちは本名を知られているのに、そっちは明かしてくれないなんてフェアじゃないと思うんだよね〜?」

「乱数」

 諌めるような落ち着いたトーンの夢野先生の声。まぁまぁ、と飴村さんはなだめるように軽く答えた。

「私は無理にあなたたちの名前を聞き出した覚えがないです。だから、私が無理に明かす必要はないかと思います」

「……そう。ま、そうなるか」

 刹那、弾けたような雰囲気が一変して絶対零度まで落ちたような感覚がした。……あまりにも一瞬だった。きっと気のせいだろう。
 でもさ、と彼は私の顔を覗くようにじっとこちら見つめる。

「君ってこれから幻太郎に送ってもらうんでしょ?つまり幻太郎は君の家の位置を知ることができる。表札も見えるかもしれないね。……何にせよ、名前なんていくらでも調べられるんだよねぇ───僕が言いたいこと分かる?」

「乱数!」

 落ち着いた話し方を続けていた夢野先生が初めて声を荒らげた。だというのに、飴村さんはどこ吹く風というような態度で一切動じない。

「A、Aです。そういう名前です」

 口がさも自然のように動く。
 ……あれ、なんで?もう少し彼の意図を捉えたかったはずなのに、どうして? でも、まぁいっか。あまり重大な事じゃないと何となく思うから。

「Aっていうんだね!カワイイ名前〜!ボク気に入っちゃった☆」

 よろしくねA!と飴村さんは強引に私の手を取って上下にぶんぶんと振る。触られるのは死ぬほど嫌なはずなのに特に抵抗しようとは思わなくて、されるがままに振られていた。

 よく分からないけれど、頭がふわふわする感覚があった。

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有栖 幻月@ポッセ同盟(プロフ) - こんにちは。更新停止は悲しいですが、今までの中で凄く謎があり、魅力的なストーリーをありがとうございます!もしまた夢小説を書ける機会があればその時は必ず読みます!ボードも読ませて頂いていました!勉強等、頑張って下さい!執筆が再開出来るのを待っています! (2021年1月18日 18時) (レス) id: d4dd6494ae (このIDを非表示/違反報告)
GH(プロフ) - 有栖 幻月@ポッセ同盟さん» 読んでくださっている方がいると分かって嬉しいです…!ありがとうございます〜! (2021年1月5日 13時) (レス) id: a35742dc57 (このIDを非表示/違反報告)
有栖 幻月@ポッセ同盟(プロフ) - 何時も楽しく読ませて貰っています。所々に謎があるストーリーがとても好きです。これからも頑張って下さい! (2021年1月5日 11時) (レス) id: d4dd6494ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:GH | 作成日時:2020年11月3日 10時

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