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「君は、いつもそうやって、ワタシを顎で使って…………いや。はい。……なにをご所望で……マジェスティ、いたい。すみません…………」
「女王陛下の機嫌を、損ねると……彼女によく似た弟子から、何を言われるか…………」
「君は……日毎にシャガナに、似ていきますね。まるで……過ぎし日の彼女を見ているようだ」
「君に……そう偉そうに指図される筋合いはない。ご自分で、やればよろしいでしょう」
「動物は良い……ワタシを嘲ることも、姦しく騒ぎ立てることも無い。それに……ワタシの手駒の方が、君より幾らか賢いようだね」
「彼は、ワタシに似ていますが……存外、世話焼きであるという点に於いて……ワタシとは、似ても似つかぬのですよ」
「……君は、相変わらず……馴れ馴れしいですね。ワタシのことは、もっと……よそよそしく、テンペストと呼べと。常々……常々申しておりますでしょう…………。君と、ファーストネームで呼び合うほど……親しくなった記憶は生憎と、ないのだがね」
「あぁ……ネヴァン。やめて、痛い。ワタシが……ワタシが悪かったから……やめて、ください」
「だから……ワタシに教職は向かないと、600年言い続けているのだよ……」
「…………不吉だ」
【その他備考】
好きなものは蜂蜜入りのハーブティー、リンゴのジャム、スコーン、研究、フィールドワーク、魔法生物(特に世間一般で忌避される生き物)、曇天、夜、静かな場所
嫌いなものは辛い食べ物、香草、ブラックコーヒー、シナモン、騒がしい場所、快晴、団体行動
ビジュアル、性格、そして嗄れた声に陰鬱な雰囲気。どれをとっても彼を死神と称する説得力しかない。極めつけはネヴァンという名のメスのカラスの使い魔。彼女は大抵、ニコラスの肩に乗っているか、授業中は教卓の横に備え付けられた止まり木から生徒を見回している。生徒からは不気味であるとかなり不評。また、授業中居眠りする生徒の元に飛んで行き、その頭を啄むこともしばしば。ニコラスとは長年連れ添った夫婦のような雰囲気で、ニコラスは自身の使い魔には頭が上がらないという。
大戦の際は前線にて戦っていた。戦争という柄では無いが彼の召喚術の腕前を考えれば前線に送り出されることも当然と言えよう。戦績もなかなかのものであった様子。ただし、本人曰く自分の命を守ることに必死だっただけだとの事。戦場で生き残った一番の要因は臆病者故の慎重さが功を奏したということなのだろう。
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