早慶カップルinQK 2

興味深々に ページ32

机の上には、数学、地理、日本史、現代文、物理、英語...などなどのノートがばらっと並べられた。山のようなノートをぐるっと見渡した弟は、手始め程度に英語を手に取り、読み始める。と、思いきや1分も経たないうちにそれを机の上に放り投げ、次の現代文ノートを手に取った。

「え？英語、もういいの？」

驚いたらしきふくらさんが心配そうに言う。すると優真は、ノートから顔を上げてこう言った。

「英語、簡単なんで。俺、帰国だから周りより英語得意なんすよ。」
「あ、そっか！沙也ちゃんが海外行ってるってことは、優真くんも行ってるんだもんね。」
「うっす。...えっと、どこまで読んだっけ...」

気になって英語のノートを見る。見た感じ英検二級くらいのレベルの英文法や単語。先日一級に受かった弟からすれば、楽勝だろう。

そう思っていた時、勢いよく玄関のドアが開いた。

「よっ！沙也ちゃんの弟見るためだけに来ました〜！」
「おつかれさまでーす。来てます？」
「須貝さんにこうちゃん...今日来ないって言ってませんでしたっけ？」
「弟君来るって聞いてさ！見るだけも行こうってこうちゃんと話して、来たの！」

何故弟が来るということを知っていたんだろう…？私確か、伊沢さんとふくらさんにしか伝えていなかったはずなのに。
そう考えていた私の心を読むように、山本君がソファからひょこっと顔を出し、手にあるスマフォを軽く見せながらこう言った。

「僕が伝えたよ〜。」
「…貴様か。」
「はっはっは、我なり。」

ポケットから携帯を取り出して、Lineを見ると

山本くん今日、沙也ちゃんの弟来てますよ!

ナイスガイさんマ?今からこうちゃんと向かうわ

こう氏向かいます!

神僕も遅れて向かうことにしました

というトークが15分前に。
なるほどねえ。えっ、というか河村さんも来るの？私の弟に対するみなさんの原動力すごすぎないですか？

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ラッキーQuizKnock＆東大王メンバー

岡本沙紀さん

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