陽だまりの先生【NJ】

変化 ページ11

翌週のナムジュン先生の講義。




今日も難しい内容。


けど、少し先生の話し方が柔らかくなったような？






ホソク先生の講義見て勉強してたもんな。


そういうことなのかな？





講義が半分ほど経った頃、先生が一度止まって学生の方に目をやった。





NJ「ここまでのところで、質問はありますか」










講義室が静まり返った。





それまでスマホいじっていた子や、コソコソしゃべっていた子たちも、全員が一時停止していた。






先生が、講義止めた。


質問受け付けてる。


ていうか、学生の方がっつり向いてるし。






初めてのことで、みんなが驚いたんだ。













『ハイ』






気付いたら、私は手を挙げていた。




NJ「はい、どうぞ」




クールな表情と話し方にドキドキしたけど、

ちゃんと先生の授業は聞いてるし、

内容もわかってる。


質問したいことが今日もあった。




先生は、真剣に聞いてくれて、わかりやすく答えてくれた。





NJ「これでよかったですか？」



『ありがとうございます。わかりました。』





ザワザワ


ドヨドヨ




周りがざわついているのはわかった。





NJ「他の方はないですか」





先生は確認をして、また講義を再開した。







そこからの講義は、静かだった。




コソコソしゃべる人たちもいなくなり、みんながそれなりに講義を聞いていたようだった。




先生、何か変わろうかと思ったのかな。








ていうか、質問してしまった。



恥ずかしすぎる。






でも、先生が初めて学生の声に耳を傾けているのを見て、
応えたいなと思った。




いつも難しいけど、先生は真剣に教えてくれているから。




「すごいじゃん」



ルイが終わってから話しかけてきた。





『自分が一番驚いてる』



「もう完全に認識されてるでしょ。やったね。」



『どうなのかな』





ずっと見てるだけだったこの３年間。高校も合わせたら約６年間。



先生の世界に、一瞬でも自分がいることが、嬉しくて不思議な気持ちだった。







「話しに行こうよ。先生すぐ行っちゃうよ」



ルイのあとを追って、講義室を出ようとするナムジュン先生に、話しかけに行った。

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