第五話 ページ6
Kei side
大ちゃんはあのままクラスメートの中に
戻って行った
俺はというもの山田くんとぎこちない会話を
交わしながら学校案内をしていた
緊張のあまりしっかりしゃべれない俺に
山田くんはさりげなくフォローを入れてくれたり
スタッフさんも優しい方ばかりでいろいろ
気を配ったりしてくださった
それはもうホントに申し訳なくなるくらいには
そんなこんなで撮影は終わった
山「今日はホントにありがとうございました！」
伊「い、いやいやいやこちらこそホント
いろいろ迷惑おかけしてごめんなさい！」
山「いやいやいや」
伊「いやいやいやいや」
なんてちょっと馬鹿みたいなやり取りをしていた
山「ははっ伊野尾くんって思ってたより面白いね」
伊「え、面白いですか？俺が？」
山「なんかもっと根暗？なイメージがあったから」
根暗は間違いじゃないんだよ山田くん
伊「いやもう全部山田さんのお陰です...」
山「ねぇてかさ！その敬語やめない？
もうすでにタメで話してる俺も俺だけど
伊野尾くんの方が年上でしょ？俺1年生だよ？」
うん知ってるよ？
知ってるけどそんな誰が推し目の前にして
タメで話せるの？少なくとも俺には無理だよ！
伊「い、いやぁ山田さんは山田さんですから
俺がタメなんて無理ですよ...」
山「えぇ...じゃあお願い！1回だけ！
1回だけでいいから山田って呼んで！ね！！」
山田、なんてえぇ...
でもこんなうるうるした目で見られたら断れない
伊「や、山田」
山「っっっ！！え、やばいなんかすっごい
嬉しい！！ねぇどうしよ！！」
あなたJKですか？ていうか呼び捨てにしただけで
こんなに喜ぶってどういうこと？
もう俺頭追いつかないよ...
ﾏﾈ「山田くーん」
山「あ、マネージャーさんだ」
推しと話せるのももう終わりか
今日はホント良い1日だった
いやもう良すぎる1日だったよ
山「じゃ、俺はこれで！今日はホントに
ありがとうございました！！」
伊「こちらこそです！」
山「ばいばい伊野尾ちゃん！！」
伊「ばいばっ、えぇ！？！？」
山「はははっ」
山田くんはさらっと爆弾を落として爽やかに
かけていった
伊「い、伊野尾ちゃん...」
きっと今の俺は真っ赤なトマトみたいに
なってるんだろうな...
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 168人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「学パロ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：湯たんぽ | 作成日時：2021年12月2日 23時
