第六話 ページ7
Ryousuke side
いつものように仕事で車に乗っていた
車の中でマネージャーさんから今日の仕事の
内容の詳細を聞いた
どうやら今日はとある高校の特色について
番組の調査を行うらしい
正直学校なんて行くと女子とかの騒ぎが大きく
なってずっとスイッチ入れておかないとで
ちょっとキツイんだよなぁ...
まぁでも仕事だしちゃんとちゃんとアイドル
しますよ！
ってことで高校について校内を回っていた
チャイムが鳴ったのを合図に休み時間に
入ったらしい
ワーキャー騒ぐ女子やこれみよがしに俺を
一目見ようとする男子や教師陣に営業スマイルを
かましながら俺はとあるクラスに入った
もちろん特定のクラスに入れば大抵の生徒は
俺の方へ視線を向ける
でもその中に1人だけ一切顔を上げず睡眠を
かましている人がいた
髪はふわっふわで前髪も重たくて全然顔が
見えなかった
俺は何故かその人にすごく引かれてその人の
元へと向かった
彼の隣に目を丸くさせたお友達らしき人が必死で
彼を起こしにかかった
伊「はいはい、なーに？
まだ授業は始まらないでしょ、大ちゃ...は？」
嫌々ながら顔を上げた彼と目が合った
もちろん彼は状況が読めていないようで顔が
すごくきょとんとしている
でも重い前髪とメガネの僅かな隙間から見える
丸くてタレ気味の大きな瞳はとても綺麗だった
テレビだということもありそれっぽい質問を
した後俺は彼の元を離れた
ディレクターさんから学校案内をしてもらう
画を撮ると言われ生徒を誰が連れてきてくれ
と言われた
もちろんこんな状況で女子を選ぼうものなら
炎上確定だ
生徒会の方でも良かったけど、それより俺は
さっきの彼・伊野尾くんが気になっていたため
彼を選ぶ他無かった
そうして俺は伊野尾くんを呼び出して一緒に
メイクさんの元へと向かった
するとまぁびっくり
予想通りというか予想以上に可愛く伊野尾くんを
仕上げてくださった
俺じゃなきゃ顔赤くなってるの隠せなかったね
ってな感じで可愛い伊野尾くんを連れていると
伊野尾くんのお友達の大ちゃん？という子が
かけよってきて俺に感謝してくれた
感謝するのはこっちだし、メイクさんなんだけどね
そうして無事撮影も終えた
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作者名：湯たんぽ | 作成日時：2021年12月2日 23時
