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いつも通り一人で早めの電車に乗る。


降りる時に階段が近いという理由で、乗る車両は大体決まっていて。

たまに座れない時もあるが、後ろから数えて2車両目、一番端の席に座る。

今日は知念は委員会もなく、もう少し遅い電車に乗ってくるのだろう。



いつものように音楽を聴いて時間を潰そうと、鞄からイヤホンを出したところだった。



「あれ、伊野尾ちゃん?」


「あ、やまだあ。」



声をかけられて思わず顔を上げると、昨日名前をしったその人。




今日も相変わらずイケメンで。



「伊野尾ちゃん早くない?」


「山田こそ。俺は人混み嫌だからいつもこの時間だよ。」


「そうなんだ。俺は今日部活見学しよっかなって思って。」


「あー、そっか。うちの高校、部活絶対だもんね。」


「うん。まあでももうほぼ決まってるんだけどね。」


「へえー。何部なの?」


「サッカー部。小さい時からクラブでやってきたからね。」



サッカー部か。

ということは大ちゃんと薮と同じ。

クラブでやっていたということはそれなりに強いのだろう。

サッカーは授業でも夏に行われる。



きっと大活躍で、



「…モテそう。」


「へ?」


「大ちゃんとか薮、光もそうだけど、サッカー部とバスケ部はうちの二大モテ部活だよ。」


「ちなみに伊野尾ちゃんは何部なの?」


「言ってなかったっけ。俺は美術部。」



部員ほぼ俺だけだけど、とつけ加えた。



「え、ちょっと意外かも。」


「なに山田、何部だと思ってたの?」


「うーん、お昼寝部、とか?」


「馬鹿にしてるでしょ!」



笑いながらおちゃらけて言う山田に怒る振りをする。

お昼寝部って。

そんな部活ないもん。



サッカー部についてどういう練習をしているか、顧問はどうだとか話していたら駅に着いた。



ピンポンと軽快な音を立てて開いた扉からホームへと降り立つ。

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作者名:しい | 作者ホームページ:https://twitter.com/@bshii_1122  
作成日時:2021年4月16日 1時

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