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side.ryosuke
「……え?」
予想外すぎる答えに、思わず思考が停止する。
キス…?俺からの?それがプレゼント?
「やまちゃんからキスしてくれたこと、まだないでしょ?」
確かにそうだ。
俺たちはまだ1回しかキスをしたことがない。厳密に言うと、いのおちゃんからの一回。
だからって、それがプレゼント…?
「俺ね、やまちゃんが思ってる以上にやまちゃんのこと好きだよ?やまちゃんと一緒にいるときが何より楽しいし、幸せ。やまちゃんの表情とか、仕草とかにいちいちドキドキしてるし、とにかく俺はやまちゃんのことがだーいすきなの!」
さらに予想外の告白に、俺の頭はもうパンク寸前。
俺はこんなにいのおちゃんに想われていた。不安になる必要なんて、なかったんだ。
誰かと自分を比べる必要も、背伸びする必要も、全部なかったんだ。
「ね、なんでもくれるって言ったよね?」
ニヤッといたずらっ子みたいに笑われて、なんだかバカにされてるような気がして、不意討ちでキスしてやった。
「へっ、ふわぁ、ん…」
それも、深いヤツ。
俺だってそんなに子供じゃない。これぐらいできるんだぞ、って見せつけてやりたかった。
口を離したら、最初はぼーっとしていたいのおちゃんだったけど、どんどん真っ赤になっていった。
「い、いま!舌、入れた…」
自分で言って更に照れて、うわぁぁとか言いながらクッションに顔をうずめてしまった。
「かわいい。笑」
年下でも、俺が彼氏だからね。
暫く照れちゃって、目を合わせるだけで真っ赤になっちゃういのおちゃんがかわいすぎて、今まで散々悩んでたことも全部消えちゃった。
ハッピーバースデー、いのおちゃん!
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