君への特別なプレゼント (ymin ) (ページ1)

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プレゼントページ1

side.ryosuke

「んーぅ…。えぇー…？」

俺は今、最高に悩んでいる。

「これとか…、げ、たかっ！！」

普段なら多少のことでは悩まない、悩んでるくらいなら突き進め！タイプの俺をこんなにも悩ませているのは、

「はぁ…。まじでいのおちゃんの誕プレどうしよう…。」

そう、それは一週間後に16歳の誕生日を迎える伊野尾慧にあげるプレゼントについてだ。

俺は去年のクリスマスに、「家が近所の幼なじみ」から「彼氏」へとめでたく昇格。
2歳上の彼は魅力がありすぎて、俺には到底手の届かない存在だと思って諦めかけていたのだが、ダメ元で告白したらまさかのオーケー。本気でドッキリかと思った。

なんでも、いのおちゃんもずっと俺のことが好きだったらしい。こんな幸せがあっていいのか！！

まあ何はともあれいのおちゃんと恋人同士となれたのだが、一年に一度のこのビックイベントを明日に控えたというのに、まだプレゼントが決まってないのだ。

勿論ずっと前から考えていた。家にいるときも、登下校中も、授業中も。授業中上の空すぎて先生に注意されたことが何度あったことか…。

…でも決まらない。難しすぎるのだ。相手は3歳年上。子供の俺たちからしたら、相当な差だ。
中学生と高校生。いのおちゃんと同い年になれたなら…、そう何度思ったことか。

中学生の俺が貰って嬉しいものは、まあ好きな歌手のCDとか？あと駅前の美味しいって噂のカフェの割引券とか？(あそこのカフェ高いんだよ…)
そんなものいらないよなー。CDならまだしも、いのおちゃんの好きな歌手なんて知らないし。