旱天慈雨【続】3 (ページ9)

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安「……俺さ、もう一個ピアス開けようと思うねんけど」

と言い出したのは夏休みに入る一日前。

既に左の耳たぶと右のヘリックスが2つあいている状態なのに、だ。

大「もぉええんちゃうん？痛そうやん」

安「いや、あける時痛くないんよ」

大「え？痛くないん？」

安「うん、全然大丈夫。」

次あけるならトラガスかなぁ、と呟いてるヤス。

見ため天使やのに耳だけ見たらかなり厳ついんよなあ。

そういうとこも好きやけど。

大「…俺も、あけよかな」

そっと耳たぶに触れてみる。

うん、絶対痛い。

安「おーくらもあけたらいいやん」

簡単に言うてくれますわ、俺の彼氏さんは。

安「似合うと思うんよなぁ」

でも、こんな顔されたら、ちょっと開けてみたいなって思う自分もおって……

耳の穴ってどうやってあけんねやろ……

安「まぁ、気が向いたらトラガスあけて～

右だけ重くなっても嫌やし左2連にしよかなぁ」

大「なぁ、耳見して」

安「うん？うん。、ええよ」

耳たぶの中心、

ホクロくらいの穴が小さくあいてるだけ。

耳の痛覚は鈍感って言うし、こんくらいの穴なら痛くないかも。

安「や、おくらぁ……耳たぶふにふにしやんとって」

うわ、かわい。

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