浮気?藤ヶ谷くん ページ19
とある日のこと。
「もう!太輔なんて知らない!きらい!あっち行って!」
バタン。
寝室に閉じこもる。
『夢子、ごめん。ちゃんと話し合おう?』
「やだ!今は顔も見たくないもん!」
『…わかった。じゃあ夢子が話してもいいって思ったら出てきて?俺待ってるからさ。』
「…」
いつも仲良しでバカップルと言われるくらいの私と太輔が何故こんなに大喧嘩をしているのか。
それは数時間前。
「ふふーん」
鼻歌を歌いながら部屋の掃除をしていた私。
太輔のクローゼット周辺を掃除していたら、ボタンが落ちていて。
ハンガーにかかってる太輔のジャケットのボタンかも!と思って、ボタンが取れてるジャケットを手探りで探していたら…
はらり
一枚の紙切れが落ちた。
「ん?なんだこれ?」
紙切れを拾って見たら、女性の字でケータイの番号が書いてあった。
それだけでも私の心はモヤっとしたけど、太輔のお仕事上、女性に逆ナンされるのなんて普通にあるだろうし絶対モテると思う。
けど、太輔はそんな簡単に浮気とかするような人じゃないって分かってたし
興味ない人に対しては上手くスルーしてくれるっていうのも分かってたからまだ安心していた。
そこにちょうど、
『ただいまー、夢子。あ、掃除しててくれたの?ありがとう』
ホテル泊まりから帰ってきた太輔。
「おかえりなさい、太輔。ねぇねぇ太輔?」
『んーどうした?』
そう言ってフワッと後ろから抱きしめられる。
「これ誰の?」
ムスッとしながら聞く。
『ん?…あー…』
明らかに気まずそうになった太輔。
いつもなら即答なのに。
「まさかこの人と連絡とったりしてないよね?」
『連絡はとってない、けど』
「けど?なに?」
『食事はした。』
その言葉に頭が真っ白になった。
そしてすぐに信じてた期待を裏切られた怒りが爆発した。
「なにそれ!聞いてない!女の人とご飯行くときはちゃんと言うっていう約束だったじゃん!」
抱きついてた腕が離れる。
『ごめん夢子、でも全然やましいことじゃないんだ』
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作者名:mom | 作成日時:2015年2月6日 6時