unrequited love。 (ページ3)

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画面越しで見れるだけでいい、彼の元気な姿が毎日見れるだけで充分

最初の頃はそう思っていた。
けど人間はそんな単純な生き物ではなく

本当は一目でいいから会いたい、近くで見ていたい
張り裂けそうな程好きだと伝えたい

惹かれれば惹かれるほど強欲になっていく自分
綺麗ごと並べてみても自分に嘘など付けなくて

でも言葉にするのは億劫で、欲深い自分を知られたくなくてずっと抑え込んできた。

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そして今日も無事に全ての授業を終え、帰宅する為の準備をする

名無し2はバイトがあるといい
そそくさと帰っていった

自分も一人暮らしな為生活に苦労しないように、親にあまり迷惑を掛けないようにとバイトをしている

しかし今日は休みの為真っ直ぐ帰宅しようかと考えながら相変わらず見慣れない景色を見渡しながら帰り道を歩く

進学すると同時に上京してきて慣れない都会暮しが始まり不安でいっぱいだったが
同じ夢を持つ親友と一緒だった為心強く、まだ越してきたばかりではあるが

こうして1人で堂々と出歩くことは出来るようになった。

『……ぁ、』

ふと視界に入ってきたのはいつも名無し2と一緒に寄るコンビニだった

昨日HIKAKINがいつもの様に動画で紹介していた商品が少し気になっていて、その商品がコンビニで売っているものだったことを思い出したのだ。

偶に彼が紹介する商品で、彼自身が気に入ったものがあると自分もそれに手を出してしまうことが多々ある

好きな人の好きなものは自分も好きになりたいと思うのは当然で、自然なことだ。

そして意を決してコンビニの中に足を踏み入れる

聞き慣れたメロディーが流れて少し見慣れた店内を1度見渡してから
目的の物を探すべく置いてありそうな棚を目指していく

しかし、歩みを進めようと踏み出した時会計を済ませた1人の男性と肩がぶつかってしまう

少し痛みが走ったがそれよりも相手に迷惑を掛けてしまったと思いすかさずそちらを振り返り頭を下げる

『す、すみません！』

「いえ、こちらこそごめんなさいっ」

相手側もこちらを気遣うように謝ってから急いでいたのかすぐに店を後にする。

その背中を見送っているとふと足元に何かが落ちていることに気づく