君の、笑顔で。4

＠123 ページ45

矢崎side




涼くんが人工呼吸器を付けて10日。
段々と呼吸器の設定も下げられてきている



慧「そろそろ抜けそうだけどね〜。意識もそろそろ戻りそうだから戻ったら連絡もらってもいい？」



矢「分かりました。抜管の準備もしておきます。」



他の患者さんのラウンドをし記録をする



中「涼くん？わかる？矢崎さん涼くん目開けた！」



矢「すぐ行く！涼くんおはよう。分かる？」



すぐ向かうと綺麗な二重瞼をパチパチさせて
こっちを見てくる涼くん



人工呼吸器が苦しいのか
眉間にしわを寄せてる



先生に連絡し抜管することに
もちろん尿カテも同時に抜く



慧「涼〜おはよう。目覚めた？すぐ抜くからちょっと待ってね。」


矢「ちょっと痰吸うね〜。先生大丈夫です。」



慧「抜くね、ちょっと気持ち悪いよ。」



涼くんの口からチューブが抜かれる



涼「…げほっげほっ…おえっ……げほっ…」



慧「おっと、ごめんごめん。全部出しちゃお。」


強めに涼くんの背中をさする先生


涼「…おえっ…おえっ…うえっ…げほっげほっ」



10分くらいして落ち着いてきた涼くん



慧「酸素5リットルで開始してくれる？あと尿カテも抜いてほしい(笑)じゃあまた様子見にくるから。」



矢「分かりました。」




カーテンを閉めて下半身にタオルをかける



矢「涼くん尿カテ抜くね。ちょっと痛いかもしれないけどごめんね。ゆーっくり息してくれる？」



涼「……ふー……っ…なんか変な感じ…(笑)」



矢「終わり。先生が目覚めたらすぐ抜こうって(笑)」



涼「久々入れた。てか入れられてた？(笑)……んっ…ちょ…トイレ…」




矢「車椅子移ろうか。我慢出来そう？」




尿カテの影響で膀胱が刺激されたみたい
尿が残った感じとか頻尿になる患者さんが多い




トイレに連れてきて


矢「ドアの前にいるから終わったら呼んでね。なんかあったら中入っても大丈夫？」



涼「…わかった。」



トイレが終わるのを待ってるんだけど



「…いった！…無理…痛い痛い痛い！」



中から叫び声が聞こえるけど
終わったみたいでドアをノックしてくれる



ズボンを履いた状態で便座に座ってる



涼「…無理…何でこんな痛いの…まじ慧にぃ恨むわ。」



矢「初めのトイレはみんなこんな感じだけど段々痛み無くなるよ〜。ちょっとトイレの回数増えると思うけど…すぐ駆けつけるからナースコール呼んでね？」




涼「わかった。」


涼くんをベッドへ戻し部屋を出る

＠124→←＠122

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す