mi mi mi 3

それって例えば、#11 ページ33

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授業と授業のあいだの、
10分間の休み時間。







「……なに？」






我ながら几帳面な方で、
前の時間のノートの板書を
綺麗に書き直してたら、
隣の席から感じた視線。








「へ？」


「今こっち見てたでしよ」


「べつに」









隣の席になってから
ぼちぼち喋るようにはなったけど、
この石川祐希って人間は
なんかどこか掴めない。








「何考えてたの？」


「気になる？」







まじめに聞いたのに意地悪く笑ってて、
それなのにちょっとかっこいいって
思ってしまうのがなんだか悔しい。








「どうせ変なことでしょ」







ノートとるのだけは必死だな、とか。
そんくらいしか思いつかないけど。









「変っちゃ変かも」


「え、変なの？わるいこと？」







ちょっと気になる。
いやすごく気になる。









「いや、悪くはない」


「じゃあ良いこと？」








かわいいな、とか？
都合よすぎるな。
今の無しで。









「んー、、よからぬこと」









はい？
ドヤ顔で答えてるけど、
結局良くないことなのか。









「なに、その邪な言い方」


「よこしまってなに？」


「……もういい」









(それって例えば、ノートを書くAの横顔にかかった髪がサラサラで、触れてみたいだとかそんなことだったり)
(その首元から見えた、鎖骨が華奢で何故か少しドキドキしてることだったり)
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