シアトリカルな彼女 2【H×H】

5章2話　幻のゲーム ページ38

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　残る61本も、プロハンターが入手してプレイしているがいつまで経っても帰ってこないとか、

　どこかの海で沈没した船に乗っていたため行方がわからないとか、

　まぁだいたいは探すのが骨だったり、既に上限人数に達していたりしたため、どれもあまり現実的ではない。


　そもそも、マルチタップを使わずにそのままメモリーカードを差してプレイする人も多いので、後から


｢ここの枠1個使わせてくれません？｣


　なんていう作戦だと、なかなか上手くも行かないだろう。

　中にはそれが可能な状態と所有者のソフトもあるかもしれないが、

　この広い世界に散らばった少ない数のソフトを探し当てて所有者と交渉する、というのは現実的ではないし、普通に面倒だ。


　そんな訳なので、私は特に強いクリア意思や向上心もあるわけでは無いのだが、バッテラという大富豪の所有するグリード・アイランドのプレイヤー選考会に参加する事にした。

　正直、人に雇われて条件や制限を付けられたまま生活するのはすごく面倒だし、嫌だ。


　しかし、賞金の500億Jはあって困るものでもないし、金よりもクリアデータが欲しくなったら、最悪、全員殺してクリアデータだけ持って、とっととバックレればいいのだ。


　冷静になって考えてみると、自分はとんでもなく自己中心的な事を言っているが、きっとイルミも同じことを言うので私は少数派ではない。つまり、私は正しい。


　この話は以上なので、もしも私の倫理観などについて思うところがある人がいれば、イルミの方にクレームをよろしく。


　まぁアイツ今は多分、仕事でせっせと人殺してる頃だと思うけど。


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