Dear.絶対エース【1】 (ページ20)

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20.♯ ページ20

涼「…りょう、もうおなかいっぱい」

小さめのお碗によそった炊き込ごはんは3分の1。
かぼちゃの煮付けは一口サイズ1個。
味噌汁は汁だけ。
唐揚げは半分。

普通の4歳児よりはるかに少ないが、
お腹をさすっているのを見ると本当にお腹がいっぱいなんだと思う。

薮「ごちそうさまする？」

涼「…のこしたら、おこっちゃう？」

光「怒んないよ。いっぱい食べてくれてありがとね、涼介」

涼「ふふっ、光くんやさしい」

涼介の口の周りについたご飯粒を拭う。

大「じゃあ、涼介もみんなも手を合わせて下さい！」

伊「はい！」

涼「…パッチン」

大「かわい…、じゃなくて。ごちそうさまでした！」

今度は涼介も一緒にみんなでごちそうさまをする。

俺らだって普段毎回している訳じゃないけど、
子供がいる手前しっかりとやる。

そういや、山田は楽屋で飯食う時も、1人で食べる時も必ず挨拶してたなー。

そんなことを思い出しながら食べ終わった食器を片付ける。

俺と雄也で洗い物をしている間に伊野尾に涼介の歯磨きをお願いした。

あいつは適当だけど優しいし案外真面目だからな。

伊「そうそう。俺明日朝だけ仕事だったわ～」

高「あーめざまし？」

伊「うん。山田にビックリしすぎて忘れてた。
帰りは10時くらいかなぁ」

光「えっ、何お前帰りって…俺ん家帰ってくる気？」

伊「あったりまえじゃーん！
山田がいる所が俺のホームだぜぇ！」

裕「何言ってんの伊野ちゃん(笑)」

涼「いのちゃん、テレビにでるの？」

伊野尾を完全上目遣いで見上げながら聞く涼介。

「そうだよ～」とヘラっと答える伊野尾に涼介の目が輝いた。

涼「すごぉいっ。りょうね、テレビみるのすきなの。
みんなキラキラしててね、すーぱーすたーなんだって！」

伊「…何この子、めっちゃ可愛いんですけど！
そう、俺スーパースター！山田好き！」

涼「んふっ、いのちゃんにだっこしてもらえたぁ」

普段のいのやまは仲は決して悪くないがそんなに絡む事が無かったのに、
今は伊野尾からガンガン山田に絡んでいる。

子供の山田は本当に素直で可愛い。