祭りの関係 ページ15
Aside
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だるそうにたこ焼き屋さんをやっていたのは、坂田さんと新八君だった。神楽ちゃんから、万事屋の男ふたりは依頼に駆り出されていると聞いていたけど、たこ焼き屋さんだったとは。
『こんにちは』
「二人共、お疲れ様」
二人の後ろにはせっせと動きまわっている鬼が。…鬼?
『あの、何ですか後ろの鬼みたいn…んぐ』
神楽ちゃんが真っ青になって私の口を抑える。心無しか坂田さん達も顔色が悪い。
「そうそう鬼みたいに優しい屁怒絽さんね。うちの近所に住んでてさ、今年は屋台を出すから手伝うよう依頼があってよ」
「そうなんです。初めての出店ですから、不安で…万事屋さんに来て頂けて安心ですよ」
後ろでたこ焼きを焼いていた鬼、いや、屁怒絽さんはこっちを振り向いた。てっきりなにかの着ぐるみだと思っていたので、その見た目と、外見と喋り方のギャップに驚く。
「それは何よりです。ははは…」
新八君は笑顔で答えているものの、頬が引きつっている。
あとで教えて貰ったことだけど、この屁怒絽さんは荼枳尼という、とても強い戦闘民族の生まれなんだそうだ。そりゃビビる。
たこ焼きのパックを買って、坂田さん達と別れる。ちなみにたこ焼きはたいへん美味でした。
「あ!A、姐御!アレで勝負しないカ!?」
屋台フードも一通り食べ、そろそろゲーム系の屋台にも行ってみようとなっていた矢先、神楽ちゃんがあるお店を指さした。
【射的 一回二百円】
【豪華景品アリ】
『楽しそう』
「行ってみましょ。…私、射的にはそれなりに自信があるのよ?」
「言ったナ?負けないネ」
たちまち二人から溢れ出す只者じゃないオーラ。な、何だこの二人。
「いらっしゃい!一回五発撃てるよ。商品当てたらタダでもう一回できるから、頑張って」
人の良さそうなおじさんが銃をまず神楽ちゃんに手渡した。
「先攻は私アル。狙うは…あのかき氷機!」
ばっと構える神楽ちゃん。それはもう、まるで狩人のようだ。思わず一歩退く。
「はっ!」
一発で倒れたかき氷機。ええ、すごい。その後も神楽ちゃんはバンバン標的を打ち倒していく。
「なかなかやるわね神楽ちゃん、合計十九個よ」
バン!
「今ので二十個ネ。このかぶき町の女王を舐めるなヨ」
ニコニコ笑っていたおじさんも、だんだん眉毛を下げてきている。あのう、と半笑いで切り出す。
「お嬢ちゃん、そろそろ、他の人に代わってもらっても…」
「なら、次は私ね」
お妙さんはすっと前に出た。
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みるくれーぷあいす(プロフ) - 麗桜さん» ありがとうございます。 (2019年10月25日 23時) (レス) id: 147ef4680d (このIDを非表示/違反報告)
麗桜 - と〜っても面白いです!更新頑張ってください! (2019年10月25日 19時) (レス) id: a174017b38 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷあいす(プロフ) - 麗桜さん» ありがとうございます!嬉しい限りです。マイペースな更新ですが、これからもよろしくお願いします! (2019年10月19日 18時) (レス) id: 147ef4680d (このIDを非表示/違反報告)
麗桜 - とっても面白いです!無理矢理原作に沿っていなくて,とても読みやすいです!更新頑張ってください! (2019年10月19日 16時) (レス) id: a174017b38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるくれーぷあいす | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ykoma1218/
作成日時:2019年8月25日 22時