おせっかいな関係 ページ45
沖田side
·
──《恋愛》好機来たり、だか見つけるの遅し
自分のおみくじに書かれた項目をみて、はあ？と首を傾げる。Aさんの恋愛疑惑に釣られて普段なら興味を持たない項に注目したところ、このアドバイスだ。見つけるって、何を。
もっと細かく書いてくれよ、と文句をつけたくなった。
『あ、絵馬かけられますよ。なんか書きます？』
「んー、特に願うことないんで」
そう言って絵馬掛けに目をやれば、ズラっと並べられた四角い板が。Aさんは絵馬を買ったようで、さっそくペンで願いを書き、かけていた。絵馬には【楽しく健康な生活が続きますように】と書かれていて。恋愛云々とは程遠い。
…やっぱり恋の相手などいないのか？
あー、くそ、もやもやぐるぐるが止まらない。
次に向かう観光地はかの有名な銀閣寺。
東山の方に建てられたんだったか。またバスに乗り、目的地を目指す。
今度のバスは程々にすいていた。
マナーモードにしていたスマホが震える。
なんだ、と思い取り出すと。
土方十四郎新婚旅行はどうだ
…土方からのメッセージだった。
疑わなくなったのは助かるが、何だこれ。
隣のAさんをつつき、トーク画面を見せる。
『土方さん、割と心配性なんですね』
「最早かーちゃんレベルですぜこれ」
土方は土方なりに俺の結婚生活を気にかけているのだろうが、多分想像してるのとだいぶ違うぞ、とぶっちゃけたくなった。
なんて返信しようか、と指先を躍らせる。
『…私もお妙さんからメッセージきてました』
Aさんが見せた画面には、《旅行、楽しんでる？》という姐さんからのメッセージ。
『私の方はかーちゃんっていうよりねーちゃんですね』
冗談めかしてAさんは言った。そこで、はて、と思い出す。
「姐さん、確か同い年だったはずでィ」
『…えっ、え！』
車内だから抑え気味だが、Aさんはだいぶ驚いていた。まあ、無理もない。初めは俺もてっきり年上だと思っていたのだから。
『しょ、衝撃です。あんな大人っぽいのに…』
Aさんはぶつぶつ呟きながら姐さんに返信を始める。俺も再び画面を見た。
この旅行はどうか、と聞かれれば、まあ、楽しい。無意識暴走と恋愛疑惑はあるものの、自分にしては平和に旅行を楽しんでいる。
…素直に返してやるか。
沖田総悟楽しんでます
そう送ってから、なんだか気恥ずかしくなったので《おせっかい焼いてる暇あるんなら働け土方》と付け足しておいた。
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みるくれーぷあいす(プロフ) - 麗桜さん» ありがとうございます。 (2019年10月25日 23時) (
レス) id: 147ef4680d (このIDを非表示/違反報告)
麗桜 - と〜っても面白いです！更新頑張ってください！ (2019年10月25日 19時) (レス) id: a174017b38 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷあいす(プロフ) - 麗桜さん» ありがとうございます！嬉しい限りです。マイペースな更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (2019年10月19日 18時) (レス) id: 147ef4680d (このIDを非表示/違反報告)
麗桜 - とっても面白いです！無理矢理原作に沿っていなくて，とても読みやすいです！更新頑張ってください！ (2019年10月19日 16時) (レス) id: a174017b38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みるくれーぷあいす | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ykoma1218/
作成日時：2019年8月25日 22時
