【銀魂】彼と私の契約関係【沖田総悟】 (ページ30)

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むかつく関係ページ30

沖田side
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俺は今、非常に腹が立っている。

「…で、そいつらが…おい総悟、起きやがれ！」

「起きてますぜ、アイマスクをして目をつぶって話を聞いてる振りをしてるんでィ」

「それを寝てると言うんだよ！」

いつもならサボって出ないはずの重役会議。屯所を抜け出そうとしていたのにうっかり土方クソ四郎に見つかって屯所の中を駆けずり回って逃げたものの捕まった。

「まーまー落ち着いてくだせェ土方さん、カルシウム不足ですかィ？」

「テメーのせいだっつうの！」

つまらない話を約小1時間ただ座って聞かされ、飽きてきたので寝ようとしていたところ(ここまで我慢できていたのが逆にすごい)だ。土方がまだなにかブツブツ言っているのを無視して再びアイマスクを装着する。土方のため息とほかの隊士達の苦笑いが聞こえた。

さて、俺がむかついている原因はもうひとつある。

『嫌じゃないですよ、相手沖田さんだし』

《嫌なわけないわ、だってそーちゃんだもの》

まさかここで姉上を思い出してしまうとは思っていなかった。もうてっきり自分の中で外に出ないよう大切にしまいこめていると思っていた。
あぁ、腹が立つ。Aさんにでも姉上にでもなく、自分自身にだ。あとついでに土方。

Aさんは全くもって姉上には似ていない。見た目も中身もだ。かつて姉上の発した言葉と、Aさんの言ったことが少しダブっただけ、それだけで、俺はあっさり姉上の思い出を表面化できてしまっていた。あの瞬間、Aさんと姉上が重なったことにも驚いたし、重ねてしまった自分にも衝撃だった。それが思っていたよりもでかくて、Aさんにも上手く返事ができなかった。そして動揺したまま、急いでその場を去ったのだ。

「それと、近いうちに討ち入りが入るかもしれない。その時はまた会議を開くが、一応各隊である程度準備をしておくように」

むかむかむか、と腹が踊っているようだ。

その後、なんとか落ち着かせてリビングに戻ったものの簡単に幻影は消えてくれなかった。Aさんのまわりで見え隠れする幻。
＿＿柄にもなく怖くなった。何が、と聞かれれば返事に窮するけれど、とにかく恐怖が喉元くらいまで猛スピードで駆け上がってきて、これはやべェと自覚もした。信じられないくらい何かに怯えていた。

『なら良かったで………す？』

結果、俺は無意識のうちに彼女に抱きつくという奇行に走っていた。Aさんはだいぶ驚いていたようだが仕返しと勘違いしたようだ。