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《そっちには無いか?透明で硬度もかなりある壁。手探りで空中触ってみるとあるかもしれねぇ》
ス魔ホ片手に無造作に周りを触ってみるが特に壁らしいものは無い。
『こっちには一枚も無いよ』
《マジで?俺らの方はかなり壁あって…閉じ込められたかも》
『え!?』
焦っているようにも聞こえるジャジーさんの声とは別に、リードさんのうめき声と微かに電話越しに色んな人のざわめき声が聞こえる。何が起こってるの…?
「あームルムスさんちょっと失礼〜」
『ダリ先生!!』
「放送するから手伝ってくれる?」
『わかりました…!ジャジーさん気をつけてね!』
《わかってる!》
電話を切って自分の席に戻り、放送開始の準備をする。……あとはこのスイッチを入れて…
『準備、出来ました!』
「おっけ〜!ありがとう!!」
«ピンポンパンポーン
はいはーい皆さんきこえる〜〜?これは魔術開発師団と遊戯師団が共作したサプライズイベントだよ!»
「『!?」』
そんなのプログラムに一文字も書いてなかったですが!?
私の確認ミスかと不安になって団長たちの方を見ると、3人も初めて聞いた顔をしていたので私がどこか読み飛ばしたとかではないはず。
«君たちの前に立ちはだかっているその透明な壁をよけて進みゴールを目指せ!学園全体が迷路だ!
上位ゴール者には賞品もあるよ!中庭にある中央広場がゴールだ!!さぁ急げー!!»
「…と建前は以上!ありがとね放送師団の諸君!」
「は、はぁ…しかしこんなイベント、プログラムに無かったですよ…?」
「そりゃあサプライズ、だもの!」
サプライズってそういうものなのか…でもジャジーさんもリードさんもイベントのこと知らなそうだったけど…
『ダリ先生…本当にっ』
師団が考えたサプライズなのか聞こうとすると素早く口を軽く塞がれてダリ先生は人差し指を自分の前に立てて笑顔で一言、
「本音は、時には知らなくても良いことなんだ」
と言い放ってから解放してくれた。
『…』
絶対何か裏があるセリフだったが、これ以上言及するのは良くない。本能がそう言っている。やめておこう
「かなり人も集まって来ましたね〜」
『そうですね〜…あ、ジャジーさん達だ』
本祭開始5分前。野外放送室からゴールである中庭を見下ろしていた。
カウントダウンは団長がやるので、音量なんかの調整を終わらせた私たちは単に暇なのだ。
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朱莉(プロフ) - ジアさん» おぉ!!やりましたかジアさん!!あれ美味しいですよね〜!こちらこそ癒やしになれたのなら幸いです!!沢山読んでくださりありがとうございます!!! (2022年11月20日 17時) (レス) id: 4569dbbd6e (このIDを非表示/違反報告)
ジア(プロフ) - 何周目か分かりませんが毎回楽しませていただいております!そしてポテト+ソフトクリームに先日感動しましたことをご報告致します笑。小説とデザートセットで癒しを下さってありがとうございました!また読みにきます! (2022年11月20日 15時) (レス) id: d7f57840b3 (このIDを非表示/違反報告)
朱莉(プロフ) - ジアさん» ジアさん!!こちらこそいつもコメントありがとうございます!!ポテトにソフトクリームはマジで美味しいです。やる場合は温度差と食べ過ぎでお腹壊さぬようお気を付けください笑 (2022年10月9日 23時) (レス) id: 4569dbbd6e (このIDを非表示/違反報告)
ジア(プロフ) - いつも素敵な作品ありがとうございます!ポテトにソフトクリーム私もやってみようとおもいました笑 (2022年10月9日 23時) (レス) @page49 id: d7f57840b3 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 朱莉さん» 返信ありがとうございます!パスワード件、了解しました‼︎ (2022年10月3日 15時) (レス) @page34 id: 5882a1f8ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朱莉 | 作成日時:2022年9月19日 14時