第5話 大きな手入れと代償 ページ6
No side
本丸が光に包まれた時、薬研の身体中にあった傷は綺麗に治り、ボロボロだった本体である刀は綺麗に輝いていた。
それだけでは無い。本丸に居た他の刀剣男士達も薬研と同じように元の綺麗な姿に戻っていた。そして、折れていた刀剣も元に戻り、刀剣男士も再顕現、荒れ果てていた本丸の草木も緑に変わり、本丸も綺麗に、深い闇の霧に包まれていた空気も陽の光が差し込んだ。ただ一つを除いて…
薬研「これは……！？傷が治ってるだと！？手入れをしたのか！桜雪！」
こん「なんと！！しかも、本丸全体の黒く淀んだ空気も綺麗になっております！もしかすると本丸にいる全ての刀剣男士の皆様も治っているかもしれません！！桜雪様！！」
ﾊﾞﾀｯ
薬研とこんのすけが振り返ると桜雪は倒れていた。
薬研/こん「大将！？/桜雪様！？」
薬研「大将！おい！しっかりしろ！………！？熱が高すぎる！とりあえず布団に寝かせて手ぬぐいの用意だ！」
ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ
？「おい！薬研どうしたんだ！？」
？？「急に本丸が光って、気付いたら手入れされてたんだけど！」
？？「！？薬研その幼子はどうしたんだい！？」
薬研「厚、鯰尾兄、いち兄！！なんでここに…！」
厚「それはこっちのセリフだよ！なんで人の子が、しかも幼子がここに居るんだ！まさか新しい審神者か！？」
薬研「あぁ、そうだ。一気に手入れと本丸を綺麗にした事で、霊力不足で倒れたんだ！看病する。手伝ってくれ！」
鯰尾「審神者なら助けるわけないでしょ！幼子といえど人間なんだよ！？助けてどうするのさ！人間に今まで何されてきたか、薬研だって分かってるはずだ！」
薬研「忘れたわけじゃない。だが、俺っちはこいつを大将と認めたんだ。鯰尾兄達だって分かってるだろ！こいつの霊力が澄んでいる事は！」
一期「……とりあえず、布団と手ぬぐいを用意すればいいのかい？」
薬研「！…あぁ！頼む、いち兄」
一期「厚は手ぬぐいを、鯰尾は布団を用意してくれ。私は水を入れた桶を持ってくるよ。」
厚/鯰尾「いち兄！！」
一期「看病だけだよ。回復したら、この本丸から去ってもらおう。」
厚/鯰尾「わかった…」
3振りは部屋から出ていき、桜雪を看病する準備をした。
薬研「桜雪…しっかりしてくれ…」
こん「薬研様！このままでは、桜雪様が危険です！霊力回復薬を政府から貰ってまいります！」
薬研「本当か！？頼む！急いでくれ！」
こん「はい！」ﾎﾟﾝｯ
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作者名：雪ネコMyCo | 作成日時：2020年10月4日 15時
