意識しろよ【悠】上 ページ7
悠side
A「ねえ、本当に大丈夫?1人で帰れる?」
悠「だから大丈夫だって言ってんじゃん!Aってば本当に心配性」
A「だってほら、はるちゃん可愛いから…」
悠「だからそのはるちゃん呼びやめろって!あと可愛いとか嬉しくないから!」
俺には2つ上の幼なじみがいる。
九条天を見返すために小さい頃からひねくれてた俺に唯一ちゃんと向き合ってくれた人。
それがA
俺の好きな人。
それなのにAはたった2個年上なだけで子供扱いしてくるお世話っかい大学生になっていた。
俺だって高校生。
そりゃ思春期だって迎えるさ。
悠「……今日ばあちゃんがAが来るなら料理盛大に振る舞うって言ってた。」
A「あっ、うーん……ごめん!今日はちょっとバイトで遅くなるかも」
悠「はあー?またそれ?ばあちゃん最近来てくれないって寂しがってたよ」
A「ほんとごめんね!はるちゃんも仕事で忙しいし余計だよね……ばあちゃんによろしく言っておいてくれる?」
悠「……わかった。」
ばあちゃんの言っていたことは本当のこと。
でも、8割は俺のわがまま。
仕事で忙しい分、やっぱり空いた時間はAに会ってしゃべりたい。
素直には言えないけど……
A「今度、お給料入ったらばあちゃんに素敵なご馳走振る舞うから!だからそれまで、よろしくね!」
悠「わかった。」
パタパタと走っていくA
最近、Aはアルバイトを始めたらしい。
なんのバイトしてるんだろう。
俺はそんなことすら知らない。
っていうか教えてくれなかった。
幼なじみなのに。
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作者名:てる | 作成日時:2024年2月2日 0時