輝く個性の物語【スト＊短編集】 (ページ23)

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30分っていったからには急がないとっ。

お米は、思ってた通り炊いてないから、今日はパスタで。

オリーブ油でニンニクを炒めて、香りがでたらキノコとベーコンを加えて……。

『なんかいい匂い～、お腹空いてきた～！』

って彼がこっちを向いて、声をかける。

「もうちょっとね。待ってて。」

子どもを諭すようにそう伝える。

“オッケー”って、くしゃっと笑う彼の笑顔に心がドキッとする。

「お待たせ。食べよっか。」

『A、ありがとう。

今週もお疲れ様！

ってかスゲーうまそーなんだけどぉ！』

私が作ったパスタを前に明らかにテンションが上がる彼がかわいくて。

目の前で、“うまっ！”ってパスタを頬張る彼を見てると、なんだか幸せすぎる…。

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食事を終え、少し待ったりする時間。

彼はソファーに座り、私はそんな彼のとなりに座って……。

フワッと彼は私を抱きしめ、首筋に顔を埋める。

「ふふっ。くすぐったいよ～。なに？どーしたの？」

って体をねじらせる。

『風呂、一緒に入る？』

彼は顔を埋めたまま少し控えめにそう呟いた。