〈ツイステ〉 ねじれた世界の御伽噺 第十一幕

第四章 156＿新たなる来訪者 ページ7

カリム「さあ、宴の準備は整った。

みんな好きなだけ食って、歌って、踊って、今年の嫌なこと全部忘れちまおう！」



簡易的な机が建てられ、その上に豪華な食事と飲み物が置かれる。
グリム君はそれに飛びつき、夢中で食べ進んでいる。



カリム「ほら、ジャミルもこっちで踊ろうぜ！」

ジャミル「お、俺はいいから……！」




と、言いつつカリム先輩に引っ張られるジャミル先輩。

嫌々…という感じだが、凄いダイナミックな動きだ。
カリム先輩に悪態つきながらも笑っているから…ダンスが好きなのかも。




ジェイド「皆さんお上手ですね。アズールも踊りを教えていただいては？」

アズール「やめてください。人魚にはハードルが高過ぎます」

フロイド「オレも踊る〜！」



そういい、フロイド先輩は踊りに混ざる。
グリム君が食べているのを見つつ、マンゴージュースを飲む。



カリム「A！お前も！」

『え…わ、私踊れないんですけど』

カリム「大丈夫！俺を信じろって！」



またどこかで聞いた…て、絨毯乗る時に聞いたセリフだ。
拒否権ないまま、手を掴まれ、踊りの輪へ入る。



カリム「ほら、俺の手を掴んで」

『え、でもやり方・・』

カリム「そんなもん、楽しめばなんだっていいんだよ！」

『…た、楽しめば‥って』


そういい、カリム先輩に手を取られ、クルクルと回される。
殆どカリム先輩に任せているので、どういう動きをしているのかよく分からない。


カリム「Aは上手いな！この調子で大技……と、うわ！？」
ジャミル「掴み過ぎだ、変われ、馬鹿」



グイッとカリム先輩を押しやって私の手をとるジャミル先輩。
先ほどのカリム先輩と似たダンスだが、カリム先輩と違って、動きが優雅だ。



カリム「ちょ、ズルイぞ！ジャミル！」
ジャミル「何がズルいもんか。言っただろ？遠慮しないって」



凄い悪い顔をしてカリム先輩の方を見て、ニタリと笑うジャミル先輩。
おー、黒い笑みが現れてるよ。



フロイド「俺もやる〜！」

『ぐぇ』

ジャミル「馬鹿、フロイド！潰れるだろ！！」




突然飛びつかれたフロイド先輩にやられ(？)私はアズール先輩と共に休む。

あぁ、マンゴージュース美味しい…。





　 ＿＿「―ぃ、おーい！」





ふと、砂漠の奥から声が聞こえた。
グリム君も気付いたのか、食事の手を止める。


グリム「砂漠の向こうから、誰か走ってくるんだゾ」


グリム君が見る砂漠の奥の方を見る。

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