第二章 97_『怖くないですよ』 レオナSIDE ページ9
ピクリと、耳が動くのを感じた。
後ろでジャック達が何か言っている。
安心…か。
__『怖くないですよ』__
灰色の空間で、あいつはあぁ言っていたが……本音ではどうなんだろうか。
俺が、この全てを干からびさせる俺が……怖いのではないだろうか。
いつもならこんなタコの言葉、耳に入らねーのに。
クソ、オーバーブロットしたからか、感情が安定しない。
一先ず…ここはラギーにでも任せるか。
そう考え、隣にいたラギーに声を掛けようとした時、腕の中にいたAの手が、俺の頬を触った。
灰色の空間で、俺にしてくれたように……。
『‥…ぃ…じょうぶ…‥ですよ』
レオナ「!A、起きて…」
『そんな……怯えた顔、しなくて………いいですよ』
レオナ「!」
怯えた顔?俺が?
今まで、忌み嫌われて、俺が逆に恐れられていたのに。
何で…お前は。
『……もう、怖く…ない、ですから………‥・だい、じょう………』
そう言いかけ、Aの体から力が抜ける。
慌てて、抱える腕の力を戻す。
クタリとするAを、目を見開いてみる俺。
いや、動揺したのは、俺だけじゃねえ…この空間にいた…全員。
特に、ヴィルやアズール何かは、驚愕した顔をしていた。
レオナ「……タコ野郎、話はあとでゆっくり聞かせてやる」
何か言いたそうなアズールを無視し、俺は保健室へ向かった。
後ろからジャック達が追いかけてくるのを感じつつ、俺は速足で向かう。
レオナ「………お前はいつも、俺の欲しい言葉をくれるんだな」
***
ASIDE
【持たぬ者が、無理をするものじゃないぞ】
誰か、声が聞こえる。
『お、俺は…帰らないといけない!!!
“あいつ等”の所へ!!!!!」
誰?
…この声、どこかで……聞いた事が……………‥。
*********
_______________保健室
『……ここは』
瞼を開けると、見知らぬ天上…ではなく、保健室の天井だった。
グリム「あっ、A目が覚めたんだゾ!」
グリムくんが私の顔を覗き込む。
よく見ると、エース君、デュース君、ジャック君もいる。
エース「後半中、グリムがぶん投げたディスクが頭に直撃した後、また心臓が痛くなったみたいで…そのまま気絶してたんだよ」
あぁ、あの超絶級に痛いシュートか。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 来てと着てに関する誤字多いですよね……本当に申し訳ありません!ご指摘下さりありがとうございます! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 40ページ 成長期着てない ではなく 来てない ではないでしょうか?? (2021年2月26日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - モブ猫さん» 修正箇所の指摘ありがとうございました!所々修正していますが、まだ未修正の部分があるかもしれません。ご了承のほどお願いします!これからも宜しくお願いします! (2021年1月3日 21時) (レス) id: 3f68f499ff (このIDを非表示/違反報告)
モブ猫 - 初コメ御許し下さい荒野の反逆者の話の中で何話かの話の中で一部キャラの名前が可笑しいです例えば99話目のジャックがジャオナになってますよ〜話の内容は面白くて好きなので続き頑張って下さい それでは失礼しました (2020年11月23日 2時) (レス) id: 54334c59bf (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 甲櫻さん» ご指摘ありがとうございます!誤字脱字が目立ちますので、細かい指摘はとても助かります!修正いたしました! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月20日 18時