第二章 90_謝らせてみろ ページ2
リドル「伝統ある競技で私怨を晴らすだなんて、普段なら首をはねてしまいたいところだけど…。
トレイ達がどうしてもと言うからね。今回だけは目を瞑ろう」
『……厳格を重んじるのにいいんですか』
リドル「今回だけ、だ」
強く言い返すリドル先輩。本当に身内には甘い。
クロウリー「君達の気持ちはわかりました。
しかし、この状態でサバナクロー寮生たちが試合に出られるかどうか。
特にキングスカラーくんは立っているのもやっとの状態では?」
サバナクロー寮生を見渡すと確かにボロボロだ。
ラギー先輩の腕は干上がった影響で、パキパキと痕がついているし、ジャック君は砂嵐特攻させたから、砂だらけで、腕や頬に傷がついているし、レオナ先輩はまぁ…オーバーブロットしたから言わずものがな。
その時、グイッと肩を引っ張られ、レオナ先輩の腕に抱かれる。
エース「あ!こら!」
ジャック「レオナ先輩!?」
困惑する私と、動揺する周囲。
そして、頭上で聞こえてくるレオナ先輩の笑い声。
レオナ「ふ……ふ、ははははは!!ナメるなよ、クロウリー。
手負いの草食動物を仕留めるなんて、昼寝しながらだって出来るんだよ」
ジャミル「言ってくれるな」
レオナ「俺は謝るつもりは毛頭ないぜ。この俺に謝らせたい奴は力尽くで謝らせてみろ」
『…何て、横暴で上から目線』
レオナ「あ?王様何だから、良いんだろ?」
『いや、それはあの時はそのフォローみたいな感じで…』
灰色の世界の事を言われ、あれを鵜呑みにされて慌てる私。
トレイ「って訳で、学園長。いいですよね?」
クロウリー「全く。感動的な話かと思って期待した私が馬鹿でした。
いいでしょう。予定通りサバナクロー寮の大会出場を許可します」
ホッと息を吐く私の頭にレオナ先輩が顎を乗せてくる。
おい!とエース君やリドル先輩の声が聞こえてくる。
『人を顎乗せに使うのはやめてください』
レオナ「いいだろ、別に。誰も困らねぇ」
『私!現在進行形で困ってます!!』
クロウリー「学園としても、大会当日にこのような不祥事が世界中に生中継されるのは避けたいところですしね」
今一瞬、大人の事情が聞こえてしまったのだが……。
クロウリー「さあ、観客のみなさんが選手の入場を待ちわびていますよ。早く準備を」
学園長がそういうと、被害者の会の皆さんは先に会場へ。
顎乗せから解放された私はふぅと息を吐き、それに続こうとする。
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ALICE(プロフ) - 麗さん» 来てと着てに関する誤字多いですよね……本当に申し訳ありません!ご指摘下さりありがとうございます! (2021年2月28日 2時) (レス) id: a3dd506789 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 40ページ 成長期着てない ではなく 来てない ではないでしょうか?? (2021年2月26日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - モブ猫さん» 修正箇所の指摘ありがとうございました!所々修正していますが、まだ未修正の部分があるかもしれません。ご了承のほどお願いします!これからも宜しくお願いします! (2021年1月3日 21時) (レス) id: 3f68f499ff (このIDを非表示/違反報告)
モブ猫 - 初コメ御許し下さい荒野の反逆者の話の中で何話かの話の中で一部キャラの名前が可笑しいです例えば99話目のジャックがジャオナになってますよ〜話の内容は面白くて好きなので続き頑張って下さい それでは失礼しました (2020年11月23日 2時) (レス) id: 54334c59bf (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - 甲櫻さん» ご指摘ありがとうございます!誤字脱字が目立ちますので、細かい指摘はとても助かります!修正いたしました! (2020年9月24日 17時) (レス) id: 8355c0cb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年7月20日 18時