〈ツイステ〉 ねじれた世界の御伽噺 序幕

序幕 36＿褒め言葉が一切ない ページ38

＿＿すると。




クロウリー「お……おお……おぉ……！！！お〜〜ん！！」



急に呻き声が聞こえた？と思ったら、号泣していた。



グリム「何だ、コイツ！いい大人が突然泣き出したんだゾ！？」
『泣き声、凄いですね…』
エース「感心する所、そこじゃねぇぞ！」




クロウリー「この私が学園長を務めて早ン十年。……ナイトレイブンカレッジ生同士が手と手を取り合って敵に立ち向かい、打ち勝つ日がくるなんて！」





デュース「んなっ！俺はこいつと手なんか繋いでません！！」
『デュースさん、そういう意味じゃないと思いますよ』
エース「俺だって嫌だよ、気持ち悪りぃな！！てか学園長、歳いくつ！？」



見た目は若そうに見える…けど、仮面の下はどうなっているのだろう。この声とかでも皺くちゃだったら凄いな…。





クロウリー「私は今、猛烈に感動しています！そして今回の件で確信しました！
Aくん。貴方には間違いなく猛獣使い的才能がある！」

『いや…どんな才能ですか』




グリム君は…まぁ猛獣ではあるけど、エースさん、デュースさんは人間何ですけど。
そんな私の疑問を他所に学園長は続ける。




クロウリー「ナイトレイブンカレッジの生徒たちは皆、闇の鏡に選ばれた優秀な魔法士の卵です。しかし、優秀な上に、プライドも高く、我も強く、他者と協力しようという考えを微塵も持たない個人主義かつ自己中心的な者が多い」



グリム「ほとんどいいこと言ってねーんだゾ」
『後半、ただの悪口ですね』




クロウリー「貴方は魔法が使えない。ですが、恐らく使えないからこそ、魔法が使える者同士をこうして協力させることが出来た。きっと貴方のような平々凡々な普通の人間こそがこの学園には必要だったんです」



エース「全然いいこと言ってなくね！？」
『貶されてますね、私』
デュース「お前、飄々とし過ぎじゃないか…？」



そんな私達の会話をほぼ無視し、学園長は自分の話を続けていく。



クロウリー「Aくん。貴女達は間違いなくこの学園の未来に必要な人材となるでしょう
私の教育者の勘が言っています！！！」

『…は、はぁ……そう、なんですか？』

クロウリー「そうなんです！！」




そんな断言されたら、それ以上強く言い返すことが出来ないんですけど…。

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