〈ツイステ〉 ねじれた世界の御伽噺 第十四幕

第五章 128＿バカ売れする林檎ジュース　エペルSIDE ページ33

エペルSIDE




デュースの言葉が納得できねぇ。
Aサンが言ってる事も･･･寮長が言う事も、よくわがんねぇ。



･･････愛くるしさがパワーって、どげんいうごとだ？






＿＿ブルル




そのときだった。俺のスマホが音を出した。
出て見ると実家の･･･母さんからだ。




エペル「もしもし？」


エペル母『エペル！？アンタ、送ったジュースどした！？』


エペル「は？林檎ジュースのこと？友達に配れっていうはんで、配ったけど･･･」




実はまだまだダンボールに残ってる。
あれ、どうしようげか･･･。


そげん思っでたら、母さんの声がえれぇうれしそうな声に代わった




エペル母『今、世界中から凄い数の注文入ってらんだよ！』

エペル「はぁ〜！？」






せ、世界中！？
つ、ついこの間まで、売れ残りさ、続出だったんに！？


い、一体どげんいうごと！？




エペル母『何起ぎたんだべと思って注文して来たお客さんさ、“どこでこのジュースを知ったんですか”って聞いたんだのさ。

したっきゃ“ヴィル・シェーンハイトの亀？を見た”どがなんだがって！』





ヴィル・シェーンハイトの亀？
亀って･･･亀？



困惑してっど、Aサンが『カメって･･･マジカメじゃない？』と教えてくれた。
そんして俺とデュースに見えるように、ヴィルサンのマジカメを見せでくれた。


そこには俺ん家の林檎ジュースを持ったヴィルサンの写真が載っでた。




『My routine! ＃レッスン後の1杯 ＃豊作村の林檎ジュース ＃自然の味 ＃お肌にも栄養･･････す、凄い、いいねの数』

デュース「･･･ま、万超えてるぞ、す、凄いな･･･」





エペル母『もう電話鳴り止まなくて、かちゃくちゃねんだって！

組合長さんさも声っこかげて、ご近所さんさも手伝ってもらわねば。
出荷作業が間に合わねーんだはんで！

たんげ余ったはんでどすべ、ってなってらけど･･･村中大喜びだよ！本当ありがとう！
ヴィルさんさ、お礼言っといでけ！』





母さんの後ろから、えれぇ数の電話さの音さ、聞こえてくるはんで。
他にも、父さんか、婆ちゃん、爺ちゃん等の声も聞こえでくる。



こ、こんな忙しはんの、は、始めてだっけ！




エペル母『へば、忙しいはんで切るよ。まだジュースおぐるはんでの』

エペル「ちょっと、母さ･･･！切れでまった」


言いてぇ事だけいっちゃ、ブッた切りか！







＿＿＿＿

注意：エペル君の訛りは妄想ですby作者

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