第五章 127_短所が長所 ページ32
デュース「__さっき、学園を出てくる前にアジーム先輩とハント先輩に言われた事が在る。
今の僕達にしかない“パワー”を大事にしろって。
それで、僕なりに考えて見たんだ。僕の強さについて」
徐に話し出し、デュース君はエペル君から自分自身の拳を見つめた。
「パワー?」と首を傾げるエペル君。
それは多分・・・と次にデュース君から出る言葉を共に待つ。
デュース「“すげー馬鹿なところ”かもしれない」
デュース君の言葉にエペル君は「えぇ?」と声を出し、私自身も目を丸くした。
馬鹿な所・・・それは彼自身が認める、彼の短所だ。
それが“パワー”って・・・。
エペル「それって、デュースが言っていた自分の嫌な所じゃねぇんか?」
デュース「あぁ。でも・・・・・・『余計な事を考えないで突っ走れる』って事でもある」
「『!』」
デュース君の言葉にハッとした。
頭を使う事が得意じゃないデュース君。
だけど、本当に困った時、彼は自分の利益不利益関係無く、助けてくれる。
これは、彼にしかない強さだ。
デュース「僕は同時に色々考えられるほど、賢くない。
でもだからこそ、覚悟を決めたら、ゴールまで真っ直ぐ突っ走っていける。
これは、きっと僕だけが持つ“パワー”。
僕の短所は、僕の長所なんだ!」
『・・・短所が、長所・・・』
全くの逆の理論だ。
けど、何だろう・・・・・・本当に彼らしい。
デュース君なりに見つけた答えなんだ。
あやふやで、まだ完璧とは言えない。
そんな彼が、見つけだした答えなんだな。
『短所が・・・長所か・・・・・・本当に、凄い事を考えるよね、デュース君』
エペル「・・・・・・でもさ、んなこと言われても納得いかねぇよ」
デュース君の言葉に不服の声を出すエペル君。
顔もしかめっ面でかなり納得が言っていないようす。
エペル「俺に置き換えるなら、この見た目のことだろ?
華奢だったり、女顔だったり、そんなのが強いって言われたって・・・」
『・・・・・・“愛らしさ”が“強さ”だって・・・ヴィル先輩、言っていたね。
それってデュース君が言っていた事と同じなのかもしれない』
エペル「同じ?」
私の言葉にキョトンッとした顔で彼は言葉を繰り返した。
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ALICE(プロフ) - ちりさん» ご理解いただきありがとうございます!ぼちぼちと落ち着いてきたので、亀ですが更新を再開していこうかなと思います!5章、面白かったですね!原作の面白さを崩さないように、書き進めていきますのでよろしくお願いいたします! (2021年1月31日 1時) (レス) id: 3f68f499ff (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ユナさん» 遅い返信ですが、ありがとうございます。この作品を呼んで少しでも元気を与えられていたら、とても感謝感激です。このご時世で色々と不安な事がありますが、少しでも気晴らしのようになればと思い、がんばっていきます。 (2021年1月31日 1時) (レス) id: 3f68f499ff (このIDを非表示/違反報告)
ちり(プロフ) - そうだったんですね!それはもう単位の方を優先してください!学生さんにとっては大事なことです◎!こんなご時世で色々と大変ですがどうかご無理をなさらずに!☆いつになってもゆっくりお待ちしております!5章も面白いのでまた楽しみにしてます! (2021年1月27日 7時) (レス) id: 8fda52038f (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - いつも楽しみに読んでいます!!この厳しい生活環境のなかaliceさんの作品でいつも元気を貰っています!!これからも更新をゆっくり楽しみにしながら待っています!!! (2021年1月16日 19時) (レス) id: eb6ad586eb (このIDを非表示/違反報告)
ALICE(プロフ) - ユナさん» 何度も読んでくださりありがとうございます!5章ラストどうなるか気になりますね!今後も更新続けて行きますのでお願い致します! (2021年1月6日 1時) (レス) id: 3f68f499ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ALICE | 作成日時:2020年10月30日 1時