289話 夢の中-大和との再会- ページ39
みゆきside(夢の中)
ママ「みゆき。いつもこんな感じなの?」
みゆき「うん。そうだよ」
ふと、視線を映すとカラ松が小刻みに震えていた。
(…って、カラ松!?)
カラ松「み、みゆきちゃんのお父様とお母様!学生会館の館長さんと寮母さん!ほ、本日はお日柄もよく…」
トド松「みゆきちゃんの夢の中だから、天気は関係ないよね」
十四松「カラ松兄さん、ガチガチだね!」
カラ松はガチガチになりながら、パパ達に話しかけていた。
おそ松「みゆきちゃんのお母さん。“俺達のことを調べた”って言ってたけど、タイトルやアニメのことも調べたんだよね?」
ママ「そうよ」
パパ「タイトルはもちろん、声優さんのことも調べたよ」
(あっ…!)
おそ松「声優さん!?みゆきちゃんのお父さん。俺の声優さんって誰なの?あと、他のみんなも気になる〜!」
みゆき「言わないで!!」
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チョロ松side(夢の中)
みゆきさんは「言わないで!!」と言い、走って行った。
カラ松「みゆきちゃん!」
チョロ松「カラ松兄さん」
カラ松はみゆきさんの後を追おうとしていたが、僕は右手を出して止めた。
カラ松「チョロ松…?」
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みゆきside(夢の中)
走っていたら、誰かにぶつかって尻餅をついた。
みゆき「いたた…」
ゆっくり立ち上がると、大和の姿があった。
(あっ…!)
大和「みゆき?」
みゆき「大和…」
涙が出て来た。
大和「おっ、おい…」
みゆき「ごめんなさい…。私、高校1年生の頃の夏休みが終わってから今まで…。大和との楽しい思い出を全部忘れようとしてたの…」
大和「えっ…」
みゆき「“全部夢だった”、“裏切っていた”って思えば…。あきらめがつくと思ってた…。でも高校に入って大和と出会わなかったら遥〈はるか〉ちゃん、めぐみちゃんと話をするきっかけすらなかった…」
(えっ…?)
気が付くと大和に抱きしめられていた。
大和「ごめん…。終業式の日に教室であいつらとあんな話さえしなければ、みゆきが傷つくこともなかったよな」
(大和…。)
大和「夏休み明けの始業式が終わって…。みゆきが帰った後に遥とめぐみから、“みゆきちゃんの様子がおかしいけど、何かあった?”って聞かれたんだ。俺はあいつらを集めて教室で終業式の日のことを話したんだ」
みゆき「えっ…。その話、初めて聞いた…」
大和「俺が遥とめぐみに口止めしたんだ。“今まで通り、みゆきと接してほしい”って」
(えっ…?)
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作者名:よっちー | 作成日時:2017年6月12日 22時