266話 子供達 ページ16
みゆきside
みゆき「それは…。怒って当然だよ!」
カラ松「えっ…」
みゆき「それくらい…。つらくて、悲しい思いをしてたってことでしょ?」
カラ松「みゆきちゃん…」
みゆき「私は今まで…。誰かに何かを言うことで悲しい思いをさせるくらいなら、“何も言わない方がいい”って思ってたの」
小さい頃から、ずっとそうして来た。
何よりもパパやママを悲しませたくなかった。
一松「…だけど、“それは違う”って思い始めたんでしょ?」
みゆき「うん…」
襖をノックする音が聞こえた。
みゆき「は〜い」
襖が開いたら、お父さんがいた。
お父さん「もうすぐご飯だから、下りて来なさい」
お父さん以外「は〜い!」
お父さんはそう言って、その場を去った。
トト子「なんか、みゆきちゃん…。変わったわね」
みゆき「え?」
トト子「初めて会った時のみゆきちゃん…。言い方悪いけど、私達に対して結構オドオドしてたわよね」
みゆき「う、うん…」
(はっきり言いますなぁ…。)
十四松「みゆきちゃんは僕達と一緒に過ごすようになってから、いっぱい話をしてくれるようになったんだよ!」
トト子「そうだったのね」
おそ松「じゃあ、下に行こうか!」
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no side
お父さん「母さん。子供達の分の箸と麦茶とグラス、準備できたよ」
松造は台所で焼きそばを作っていた松代に声をかけた。
お母さん「ありがとう。お父さん」
松代はコンロの近くにあらかじめ並べておいた皿の上に焼きそばを盛りつけている。
お母さん「なんだか、“子供達”って懐かしい響きですね」
お父さん「みゆきちゃんがいるんだから、“子供達”でもおかしくないよ」
お母さん「ふふっ。そうね」
そこへ、みゆきが台所に入って来た。
みゆき「お母さん…。わぁ、いい匂い!」
みゆきは松代の所に行った。
みゆき「持ってっていいの?」
お母さん「お願いね」
みゆき「は〜い」
みゆきは両手で焼きそばの皿を持ち、居間に入った。
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みゆきside
私は両手で焼きそばの皿を持って、居間に入った。
おそ松の隣にトト子ちゃんが座っていた。
おそ松「みゆきちゃんはトト子ちゃんとカラ松の間に座ってね」
みゆき「うん!ありがとう!」
私はトト子ちゃんとおそ松の所に焼きそばを置いた。
トト子「ありがとう!」
おそ松「焼きそば食べたかったんだ〜」
一松はみんなの分の麦茶をグラスに注いでいて、トド松は一松が注いだ麦茶をみんなの所に配っている。
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作者名:よっちー | 作成日時:2017年6月12日 22時