絆-おそ松さんの世界にトリップ-

17話　「大切な友達」 ページ17

みゆきside

おそ松「わかったよ。俺達、先に帰るよ」
お母さん「悪いね。あんた達…」
おそ松「じゃあ、母さん。みゆきちゃんも、また後でね」
みゆき「う、うん…」
チョロ松「みゆきさん。カラ松兄さんのこと、頼んだよ」

おそ松達は帰って行った。

担当医「失礼ですが…。あなたがカラ松さん達の家に同居し始めたという方ですか？」
みゆき「は、はい…。中村みゆきといいます」
担当医「中村さんですね。よろしくお願いします」
みゆき「よろしくお願いします」

カラ松の寝息がかすかに聞こえた。

(カラ松…。)

私はカラ松を静かに寝かせ、布団をかけた。

トト子「よっぽど疲れてたのね…。カラ松くん…」
みゆき「うん…」
担当医「松野さん。カラ松さんの入院期間と今後の治療方針について診察室でお話したいのですが、よろしいですか？」
お母さん「はい…。みゆきちゃんとトト子ちゃんはお昼食べたのかしら？」
みゆき「ううん、まだ」
トト子「まだ食べてないです」
お母さん「じゃあ、お話が終わったらみんなの分の食べ物と飲み物を下の売店で何か買って来るわね」
みゆき「うん…」
トト子「すみません。ご馳走になります」
お母さん「なるべく早めに戻るわね」
担当医＆看護師「失礼します」

先生と看護師さんとお母さんは病室を出て、診察室へ向かった。

みゆき「トト子ちゃんって、おそ松さん達と幼なじみなんだよね？」
トト子「ええ。そうよ」
みゆき「あの中だと誰がタイプなの？」
トト子「え〜…。みんな同じ顔だし…。特にいないかな」
みゆき「そ、そうなの…」
トト子「でもみんな、大切な友達よ」

(友達…。)

トト子「みゆきちゃんも今日会ったばっかりだけど、これからも仲良くしようね」
みゆき「うん、よろしくね」

私は笑顔で答えた。

トト子「でも…。カラ松くんの“お前ら兄弟こっちに来るな！顔も見たくない！！”にはびっくりしたなぁ…。普段あんなこと言うような人じゃないんだけど、いきなり大勢で押しかけちゃったからびっくりしたのかな…」

(まあ、人数が人数だったし…。)

トト子「おそ松くんからあの事件のことを色々聞いてたけど、トラウマになっちゃってるのかもね…」

(トラウマ…。)

みゆき「そのトラウマを解決できれば…、カラ松さんは元気になるのかな…」

私は眠っているカラ松を見ている。

(私…。どうしてカラ松の所に駆け寄ったんだろう…。男の人は苦手なはずなのに…。)

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