時間稼ぎ ページ19
「イェルサレムを沈めた借り返しに来たぜ。」
「来あがったか、クズ野郎。」
「それはお前ぇもだろ?親父さんを盾にして生き残ってよぉ。」
「黙れ、この旭日が貴様の様な黒い奴は成敗してやる、一騎討ちを申し込む‼」
「一騎討ち...?」
「一騎討ちだと?バカ、ダブルには兄上でも勝てませんよ...!」
「そうだぜ兄者、此ればっかしは無謀...。」
「お頭、やめませんかぁ?」日本艦隊の殆どの艦が止めに入るが、旭日は聞く耳も持たなかった。
「一騎討ちか、受けて立とう‼」
---同時刻・他艦隊---
「深海棲艦を発見、空母です。またクォーター・ヴィッツも発見、方位7200(ななせんふたひゃく)メートル、。26ノットで航行中。」冲鷹の艦橋に居た下士官、渡邊清輝(わたなべせいき)中尉は空を指さして
「敵機、直上、急降下...‼」と叫んだ。
「全艦、砲撃用意、対空艦艇は対空戦闘始め‼」
「左舷入力完了、主砲・撃てぇ!」
「対空機関銃及び高角砲、撃てぇ!」
「対空戦闘、シースパロー攻撃始め、コンメス・ファイヤ、テェ‼」弾幕を張り、急襲した爆撃機は次々と落ちていったが、少数の爆撃機はせめての置き土産だと言わんばかりに爆弾を落としていった。その内何本かを海鷹、冲鷹等の小空母に命中し、海鷹は中破した。
「兄者‼」そして、刈萱・夕陽・旗風に曳航されて帰還していった。
「イージス艦はまかぜ、うらかぜはイージスシステムで索敵、いそかぜと五十島は対艦攻撃を始め、利根・筑摩は魚雷を撃て。」長門が指示を出し、其れを受けた艦艇はすぐさま行動を起こした。
「クォーターハ、私致シマス。」キング・ジョージ5世が片眼鏡を拭いて掛け直した。
「じゃぁヴィッツは俺が。」と進んでプリンス・オブ・ウェールズが歩み出た。
「俺等も忘れんじゃねぇよ。」オットー・ヨハン・アントン・スコルツェニーとマンフレート・アルブレヒト・フォン・リヒトホーフェンが声を張り上げた。
「では宜しく頼む。なるべく時間を稼ぎ、ダブルの元へは行かせないようにしてくれ。」
「了解、長門秘書艦‼」
「水上戦闘、ハープーン発射!」ハープーンは閃光を放ちながら飛んで行った。
「な...ハープーンだと...一体何処から?」
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作者名:伊吹 | 作成日時:2021年10月23日 1時