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そう言った先輩は、今まで見たことないような傷ついた表情でこっちを見ていて。
「……行っちゃうんですか？」
北「…え？」
「先輩が、大阪に行っちゃうって聞いて、
…私、卒業しても先輩と普通にまた会えるって思ってたから」
北「…うん。」
「でも、もう会えなくなるんだって思ったら
………寂しいなって、
顔見ても、きっと笑えないなって思って。」
北「……それで俺のこと避け始めたの？」
「……ごめんなさい。」
隣から大きなため息が聞こえてきたと思ったら、いつのまにか俯いてた頭を乱暴にぐしゃぐしゃっと撫でられた。
北「……ばーか。
んっっとにお前は！」
「ちょっ、先輩！」
北「…勝手に離れていってんじゃねーよ。」
離れていっちゃうのはそっちじゃんか。
北「…絶対嫌われたと思ってた。
最初は休んでんのかとか思って雄平(兄)に聞いたら、毎日ちゃんと来てるって言うし。
たまたまかと思ってたら、俺を見て急に違う道通ろうとしてんのも見つけてさ。
…でも
あの日までそうやってたまに見かけてたのに、あの後は姿も一切見なくなったから。
本気で嫌だったんだと思ったよ。」
「…先輩には、あんな風に言われたくなかったから。」
北「そーだよな。
AにはAの考えだってあんだもんな。」
違うよ。
好きだから言われたくなかったんだよ？
思わずそう言いそうになった瞬間、
北「俺ね、お前のことすげー大事なの。
妹いたらこんな感じなのかなって。
可愛くて可愛くて仕方ないから、いっつもちょっかいかけちゃってさ?
それが急に避けられんだもん。
にーちゃん悩んだわ。(笑)」
.
" 妹 "
その言葉で、出かかった言葉を飲み込んだ。
知ってた。
きっと妹みたいにしか思われてないんだろうなって。
分かってたよ？
…でもこうやってなんの疑いもなく嬉しそうに言われたらさ
やっぱり自分の気持ちなんて言えるわけない。
急に黙った私に
北「A？」
って何気なくこっちを覗き込んだ先輩。
それから、さっきとは違う優しい手付きで髪を整えて、もう一度頭を撫ででくれた。
「……避けててごめんなさい。」
北「んーん、俺も、お前と離れんの寂しいもん。
そうやって思ってもらえんのは嬉しさもあるから。」
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ななこ(プロフ) - こたえあわせ、めちゃくちゃ好きで何回も読み返してます！もし良かったらこの話のAfterstory的なもの書いて欲しいです…！ (2021年3月25日 1時) (
レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» お返事遅くなってすみません！兄のきもち、楽しんで頂けてよかったです(*^^*)鈍感かと思いきや、1番鈍感じゃない、っていう雄平さん。(笑)遅くなりましたが、移行しましたのでそちらも是非読んで頂けると嬉しいです！ (2019年7月22日 2時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに(プロフ) - 兄目線、面白いです!!2人を見てきたお兄ちゃん……続き待ってます！ (2019年7月15日 12時) (レス) id: 8e7e67402b (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - piroponcandyさん» 長いことお付き合い頂いてありがとうございました！(笑)おまけもつけてみたので、ぜひ読んでくださいね◎ほんと、主人公羨ましい。(笑) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» コメントありがとうございます！！本当ですか〜(;_;)そんな風に読んでいただけていて、すっごく嬉しいです…！おまけも更新したので、ぜひそちらも読んで頂ければ(*^_^*) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nico | 作成日時：2019年2月23日 23時
