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Aside.
そう言って部屋を出て行こうとする宏光先輩。
これから起きるであろうことに構えていた分、全身から力が抜けていく。
それと同時にあっさりと離れていってしまった先輩への、ずっと抱えてた不安がまた湧き上がってきて
私は、やっぱりそういう風には見られないのかな…
魅力ない…のかな
……いや、そんなもの無いなんて事は自分でも重々わかってるんだけど。
先輩が普通すぎて
私ばっかりこんな気持ちになってて
それがすごく寂しくて。
「先輩…」
立ち上がる私を不思議そうに振り返った先輩。
北「どした?」
「……私がソファで寝ます。」
言えないよ…こんなの。
北「ばか、どこに自分がベッドで寝て彼女はソファで、なんて言う奴いんだよっ。(笑)」
“ Aがこっちに決まってんじゃん。 ”
いつも通りのテンションで笑って話す先輩を見てたら虚しくなってきた。
声を出すと泣いちゃいそうだから、下を向いて首を横に降る。
様子のおかしい私に気付いたのか、先輩がこっちに近付いてきて。
北「…A?どしたの。」
「…どうもしません。」
北「声がどうかしましたって言ってる。
……ちゃんと言って?」
「…先輩がっ、まだ一緒にいたいって言ったのに
なんでそっち行っちゃうんですかっ…?」
北「えっ?
………いや、それはさ?」
「先輩は…
やっぱり私じゃ…ダメなんですか…?」
顔を上げてそう伝えると、目を丸くした先輩と目が合った。
一瞬目を伏せたかと思うと、思い付いたようにこっちを見た先輩。
「…そうだった。その誤解、まだ解いてなかったわ。」
そう言うと私をまたベッドに座らせて、隣に腰かけた。
北「お前色々勘違いしてる。
…まず、こないだ泊まった時。
自分に興味ないから手出されなかったって思ってんだろ。」
「…はい。」
その返事を聞いて溜息をついた後
「じゃー聞くけど。
A、良かったの?
…あの日俺とどうにかなってても。」
それは…
北「……絶対後悔してただろ?
何回も言うけど、お前のこと大切なの。
…わかる?」
コクリと頷くと、
北「……だいたい、俺がどんだけ頑張ったと思ってんだよ。」
「え?」
北「なんでもないっ!」
「でもっ
……今日は、隣にいて欲しかったです。」
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ななこ(プロフ) - こたえあわせ、めちゃくちゃ好きで何回も読み返してます!もし良かったらこの話のAfterstory的なもの書いて欲しいです…! (2021年3月25日 1時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» お返事遅くなってすみません!兄のきもち、楽しんで頂けてよかったです(*^^*)鈍感かと思いきや、1番鈍感じゃない、っていう雄平さん。(笑)遅くなりましたが、移行しましたのでそちらも是非読んで頂けると嬉しいです! (2019年7月22日 2時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに(プロフ) - 兄目線、面白いです!!2人を見てきたお兄ちゃん……続き待ってます! (2019年7月15日 12時) (レス) id: 8e7e67402b (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - piroponcandyさん» 長いことお付き合い頂いてありがとうございました!(笑)おまけもつけてみたので、ぜひ読んでくださいね◎ほんと、主人公羨ましい。(笑) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» コメントありがとうございます!!本当ですか〜(;_;)そんな風に読んでいただけていて、すっごく嬉しいです…!おまけも更新したので、ぜひそちらも読んで頂ければ(*^_^*) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nico | 作成日時:2019年2月23日 23時