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Aside.
「…離せません。」
また元の場所に座り直してそう言うと、
北「こないだ、あっさり離して帰ってったじゃん…。
俺あれ、めちゃくちゃショックだったんだからな。」
“ Aに拒否られたの、初めてだった ”
ちょっとむくれてそう言う先輩がなんだかすごく愛しくて。
「……今、私もまだ一緒にいたいって思ってました。」
素直にそう言うと、
北「明日、ちゃんと車で送る。
……お前絶対乗れよ?」
念押しされて、つい笑っちゃって怒られた。
……でも、笑ってられたのもここまでで。
宏光先輩の家の最寄駅で電車を降りて
帰る途中でコンビニに寄ってもらって、必要なものを揃える。
この前の帰り道のことは何も覚えてない私。
でも、今日はちゃんと意識があって、
尚且つ先輩と付き合うことになって…
そのまま先輩の家に泊めてもらおうとしてる。
…それってつまり、
やっぱりあの……
そういうことだよね?
.
この間ぶりにお邪魔する、宏光先輩のお家。
ひとりリビングに通されて、どうしようかとソワソワしながらも、とりあえずジャケットを脱いだ。
北「A先シャワー浴びな?
今日疲れてんでしょ。」
そう言って着替えを持ってきてくれた先輩。
「あ…ありがとうございます。」
こっちを見たと思ったら、さっと目を逸らされて。
なんだろう。…なんだか気まずい。
さっき買ったメイク落としとかその他諸々を手に、
お言葉に甘えて先にシャワーを浴びさせてもらう。
シャワーの後、先輩が貸してくれた部屋着を着てみるとなかなかの大きさで。
すっごく先輩の匂いがして、
…ものすごくドキドキする。
髪を拭いてそのままリビングに行くと、ソファーにもたれてテレビを観てた先輩。
「お風呂ありがとうございました…。」
北「ん、おかえりー……お前ちっちゃいな!(笑)」
私の姿を見て笑う。
なんか今日私、笑われてばっかりだな…。
北「俺も入ってこよ。
ドライヤー出したから使っていーよ。」
そう言い残して歩いて行った先輩はすごく普通で。
やっぱりこんな状況、今まで何度もあって慣れてるのかな…
…私だけ?こんなにドキドキしてるのは。
髪を乾かしながら、なんとも言えない気持ちを誤魔化そうと必死だった。
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ななこ(プロフ) - こたえあわせ、めちゃくちゃ好きで何回も読み返してます!もし良かったらこの話のAfterstory的なもの書いて欲しいです…! (2021年3月25日 1時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» お返事遅くなってすみません!兄のきもち、楽しんで頂けてよかったです(*^^*)鈍感かと思いきや、1番鈍感じゃない、っていう雄平さん。(笑)遅くなりましたが、移行しましたのでそちらも是非読んで頂けると嬉しいです! (2019年7月22日 2時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに(プロフ) - 兄目線、面白いです!!2人を見てきたお兄ちゃん……続き待ってます! (2019年7月15日 12時) (レス) id: 8e7e67402b (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - piroponcandyさん» 長いことお付き合い頂いてありがとうございました!(笑)おまけもつけてみたので、ぜひ読んでくださいね◎ほんと、主人公羨ましい。(笑) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» コメントありがとうございます!!本当ですか〜(;_;)そんな風に読んでいただけていて、すっごく嬉しいです…!おまけも更新したので、ぜひそちらも読んで頂ければ(*^_^*) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nico | 作成日時:2019年2月23日 23時