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「……俺も、お前の兄ちゃんじゃやだ。」
見上げた瞳から溢れ出る涙を拭って
気付いた時には自然と重なってた唇。
「…A、好き。」
A「……もっかい、」
「…ん、好きだよ。」
A「…足りないっ。」
「めっちゃ好き。
…………や、はずいわ。(笑)」
A「……先輩?」
「ん?」
A「……大好き。」
.
待ってよ…。
可愛すぎてどうにかなりそうなんだけど。
「…ずるくない?」
流石に恥ずかしくなったのか、胸に顔を埋めて来たA。
「んな技、どこで覚えてきたんだよ…。」
背中に回った手に、ぎゅーっと力がこもる。
「俺の彼女になってくれる?」
A「…はい。」
笑ったAの瞳が涙に濡れていて
…あぁ、この笑顔。
“ 卒業おめでとうございます。 ”
あの時と一緒だ。
儚くて、つかまえたくて、
思わず頬に手を添えて二度目のキスをした。
そっと唇を離すと、恥ずかしそうにソワソワしてるAが可愛くて。
ずっと腕の中に閉じ込めておきたいと思ってしまう俺。
……相当重くない?
.
2人で歩く、駅までの帰り道。
繋いだ手から伝わる温もりが、なんだか心まで温めてくれてるように感じる。
「俺、お前のワガママなら何でも聞いちゃいそうで怖いわ…。」
A「…そんなこと言って、ものすっごいワガママになっちゃっても知りませんよ?」
「いーよ?
今までの分、めっちゃ甘やかしてやる。」
A「もうっ、嘘です。
先輩はいっつも優しいもん。」
隣で柔らかく笑う姿を見てたら、高校の頃に戻ったみたいで。
「あの頃よりは大人になったし、今なら桃ジュースも箱買いしてやれるよ?(笑)」
A「そんなに飲んで、私がぶくぶく太っちゃったらどう責任取ってくれるんですか。(笑)」
可笑しそうにクスクス笑ってるA。
「責任取るよ?
ちゃんと俺がもらってやる。」
A「なっ…に言ってるんですか…///」
目を見開いて固まってるA。
「だって俺見つけちゃったもん、Aのこと。
もう離す気ねーから覚悟しろよ?」
…離れても、何回だって見つけ出すけど。
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ななこ(プロフ) - こたえあわせ、めちゃくちゃ好きで何回も読み返してます!もし良かったらこの話のAfterstory的なもの書いて欲しいです…! (2021年3月25日 1時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» お返事遅くなってすみません!兄のきもち、楽しんで頂けてよかったです(*^^*)鈍感かと思いきや、1番鈍感じゃない、っていう雄平さん。(笑)遅くなりましたが、移行しましたのでそちらも是非読んで頂けると嬉しいです! (2019年7月22日 2時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに(プロフ) - 兄目線、面白いです!!2人を見てきたお兄ちゃん……続き待ってます! (2019年7月15日 12時) (レス) id: 8e7e67402b (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - piroponcandyさん» 長いことお付き合い頂いてありがとうございました!(笑)おまけもつけてみたので、ぜひ読んでくださいね◎ほんと、主人公羨ましい。(笑) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» コメントありがとうございます!!本当ですか〜(;_;)そんな風に読んでいただけていて、すっごく嬉しいです…!おまけも更新したので、ぜひそちらも読んで頂ければ(*^_^*) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nico | 作成日時:2019年2月23日 23時