ちいさな恋 4th

＊ ページ33

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A「……からかうの、本当にやめてください。」





「え…？」







A「……先輩、昔もそう言ってた。


私のこと大事だって


……妹みたいだからって。」






「それは…。」



A「この間だって、いつまでたっても妹だって…。


だから酔って寝ちゃったりしても、私だから…大丈夫なんでしょ？」








…は？




「おいA、


A「なのにそんなこと言われても、何も信じられない…









……こうなるって分かってたから！


もう先輩とは会いたくなかった…っ。」








.







俺、何やってんだろ…







こんなに辛そうに、涙を流しながらそう言う姿を見てたら、もうこれ以上Aには会わない方がいいんじゃないかって思ってしまう。





.







…でも









そしたらずっとこのまま？






誤解も解けずに、気持ちも伝えられないまま会えなくなって本当にいいのか？








「……ずっと、妹だって思ってたよ。





だけど雄平に言われた。

俺みたいな兄貴やばいって。」





A「…え？」




「俺さ…Aが他の誰かのこと想って辛そうにしたり泣いたりしてんの、耐えらんねーの。




めっちゃ嫉妬して、
自分がAに兄貴みたいにしか思われてない事がすげー嫌になってさ。






…馬鹿じゃない？自分で言いだしたくせに。」







A「…何の話ですか？」







「……こないだうちで寝てる時、お前泣いてたよ。







“ 妹じゃないよ 、 先輩 ” って。」








A「うそ……。」







血の気が引いた、みたいなAの表情に、藤ヶ谷さんを想う気持ちが見え隠れしてるのを感じて苛立つ俺は、相当重症だ。






「嘘じゃねーから。





泣くほど好きなの？







……藤ヶ谷さんのこと。」









A「えっ…？なんで…、」







「 俺、やっぱりお前が辛い思いしてんの、黙って見てたり出来ねーよ。





好きだから、Aが。








…来てよ、俺のとこ。」





A「…っ// あのっ先輩なんか…勘違いしてます。」




「…してねーよ。

いい加減信じて？俺の気持ち。」



A「そうじゃなくて…、」





「お前が藤ヶ谷さんのこと嬉しそうに話すのも、

あの人の方が、俺よりAのこと知ってんのもすげーもやもやする。」








A「先輩…あのね？

私、藤ヶ谷先輩のこと好きとかじゃないですよ…？


思ったことも考えたこともないです。」

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