ちいさな恋 4th

＊ ページ18

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焦る俺の右腕で呑気に寝てるA。




…あれの後で、これはまじで勘弁してほしいんですけど。




「…A、もう着くって、」





そう言って起こしたら、起きるどころか眉間に皺を寄せて牽制してくる。



……なんでお前が怒ってんだよっ




…どうする？


実家に送り届けるか…？



いや、でもここからAの実家までは結構かかるし、着く頃にはすげー時間になってるよな…


おばさんを起こすのは迷惑すぎる…。






……とにかくあいつに電話だ。





困った時の雄平！








長いコールの後、眠そうな声で電話に出た雄平



雄「…はい。」



「あ、雄平？！」



雄「なんだよ、どーしたこんな時間に。」


「お前いま家？」



雄「いや、出張でホテル泊ってるけど。」






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……役立たずが！



ほんとにこの兄貴は昔っから、妹のことに関して全く役に立たない。



事情を話すと、


雄「あーあいつ、ガキの頃から車で寝たら全然起きねーの。

酒とか飲んでたら終わりだな。(笑)」






…先に教えといてくんない？そーゆうの。






雄「わりーな宏光。大事な妹、よろしく頼むわ。(笑)」





「はぁー。やっぱそれしかねーよな。」





雄平「よかったじゃん、お前会いたがってたんだし。」





「…おい、ちょっと面白がってんだろ。」





雄平「まぁ俺の？大事な妹だからさー？


そこんとこよろしくな？くくっ。」




わざわざ“ 大事な妹 ”を強調してくる雄平。





「……わかってるよバカ！」









雄平「…あ、でも別に反対してるわけじゃねーからな。」








「………は？」






雄平「じゃーな、また報告しろよー。」





そう言って電話を切られた。






……どういう意味だよ。




ため息をついて隣を見ると、
目に入ってくるあどけない寝顔。









「………何大人になっちゃってんだよ。」






おでこを軽く小突くと迷惑そうに顔をしかめるから、気が抜けて笑ってしまった。
・








「…すいません、行き先変更してほしいんですけど。」









．









「おいA、降りんぞ！」




A「ん〜、おうち？」




「じゃねーよ！」





到着したのはうちのマンション。



とりあえず車から降ろして、
肩を貸して歩くか悩んだけど、面倒になっておぶってエレベーターで上がってきた。





部屋について、とりあえず靴を脱がせてベッドに寝かせる。








あーーーもうつっかれた！！！！

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