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「えっ……。」
そう言って振り返ったのは、あの頃よりはるかに大人びて、綺麗にパンツスーツを着こなしているA。
「…宏光先輩? 」
これ以上ないってくらい目を見開いて驚いてる。
A「びっ……くりした。
っえ、ほんとに…?宏光先輩です、よね…?」
いやいや、そりゃこっちのセリフだよ、
俺は見た目もほとんど変わってねーんだから!
「こっちが聞きたいわ。(笑)
元気そうじゃん。」
そう言うと、くしゃっと鼻筋に皺を寄せて
A「先輩も…変わんないですね。(笑)」
って笑ったA。
その笑顔があの頃と変わってなくて、なんていうか…
すげーホッとした。
“A、お知り合い?”
そう言ったのは、Aの隣に立つシュッとしたイケメン。
……めっちゃ顔整ってんじゃん。
A「あっ、えっと、高校の時の先輩の…北山さん…です。」
“ふふっ、北山さん、なんてなんか変な感じですね ”
って照れてるA。
「あっ、高校の時の…?!
どうも、僕、同じ職場で働いてる藤ヶ谷と言います。」
ペコっと頭を下げながらそう言った藤ヶ谷、さん。
「北山です。初めまして。」
A「藤ヶ谷先輩には新人の頃からお世話になってて。」
「…まぁ、それは決して否定しませんね。(笑)」
A「ちょ、先輩!」
言い返しながらも、どこか嬉しそうなA。
その顔を見てたら、なんかわかんないけど途端に複雑な気持ちになってくる。
……なんだ、この気持ち。
知らない間に大人になってるAへの驚きなのか、
目の前の2人の間に見える、確かな信頼関係に対してなのか。
そんなこと考えてたら
A「宏光先輩?」
って不思議そうに覗き込まれてた。
「ん?…あーごめん!
ぼーっとしてたわ。(笑)」
なんて笑って誤魔化したけど、ずっと心の中はモヤモヤしたまんま。
すると藤ヶ谷さんと目が合って、ふっと微笑まれる。
藤「A?久しぶりに積もる話もあるでしょ。
俺先帰るからごゆっくり。」
そう言ってぽんっとAの肩に手を乗せた。
…もやっ。
A「えっ、藤ヶ谷先輩?」
そう言うAに笑いかけると、“ じゃぁ、失礼します。” ってまたペコっと頭を下げて爽やかに歩いて行った。
「お疲れ様です!」って頭を下げてその姿を見送ってるA。
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ななこ(プロフ) - こたえあわせ、めちゃくちゃ好きで何回も読み返してます!もし良かったらこの話のAfterstory的なもの書いて欲しいです…! (2021年3月25日 1時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» お返事遅くなってすみません!兄のきもち、楽しんで頂けてよかったです(*^^*)鈍感かと思いきや、1番鈍感じゃない、っていう雄平さん。(笑)遅くなりましたが、移行しましたのでそちらも是非読んで頂けると嬉しいです! (2019年7月22日 2時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
ぷにぷに(プロフ) - 兄目線、面白いです!!2人を見てきたお兄ちゃん……続き待ってます! (2019年7月15日 12時) (レス) id: 8e7e67402b (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - piroponcandyさん» 長いことお付き合い頂いてありがとうございました!(笑)おまけもつけてみたので、ぜひ読んでくださいね◎ほんと、主人公羨ましい。(笑) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ぷにぷにさん» コメントありがとうございます!!本当ですか〜(;_;)そんな風に読んでいただけていて、すっごく嬉しいです…!おまけも更新したので、ぜひそちらも読んで頂ければ(*^_^*) (2019年6月23日 17時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nico | 作成日時:2019年2月23日 23時