ちいさな恋 3rd

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Aside




誤解が解けてから電話で色々と報告したら、


藤『よかったなー！！』


って嬉しそうに言ってくれた太輔。


でもそのあと、


『でも何事もなく付き合ってたら、俺絶対Aの髪切れてなかったからマジでよかったわー！


ナイス勘違い！』



とか言ってきた。



「もう！やめてよ！お世話になりました！(笑)



あ、そういえば、北山さんが太輔に会いたがってたよ。」




藤『え？俺？


そういえば…お前俺のことなんて説明したの？』




「んー？そのままだよ？

昔から仲が良くて…親友で…ちょっとうまく言えない友達。って言ったよ。」




藤『は？ばかお前、無駄に謎に包むなよ！！

もっとあっただろ！』



"こえーんだけど！"


って焦ってた。(笑)



「大丈夫だよ、優しいから。(笑)」




藤『はいはい。
まぁ良かったわ、元気そうで。
仲良くやれよ！』



「うん！ほんとありがとうね。また飲みに行こうね！」


藤『そーだな、暇な奴ら誘おうぜ。(笑)』



そう言って電話を切った。


昔っからそう。


どっちかに彼氏や彼女が出来たら、2人では飲みに行かないのが私たちの中での暗黙のルール。




ほんといい奴だよね、太輔って。


きっと北山さんとも仲良くなれると思うんだ。





数週間後の月曜日。

私の仕事終わりに迎えにきてくれた北山さんとご飯を食べて、送ってもらう家までの帰り道



2人でこうして話すのはまだ全然慣れなくて緊張するけど、北山さんといるとずーっと楽しくて。




北「そういえば、玉のやつが寂しがってるよ。

"Aちゃん髪切っちゃったから俺全然会えないんすけど！"

って。(笑)」




「私、玉ちゃんにまだ謝れてないです…。」



そう呟くと、


北「あいつ全然気にしてないけど…。(笑)

でもまた遊びにおいで？」



優しくそう言ってくれる北山さん。



「ありがとうございます。」




しばらく歩いてると、そっと右手に感じた温もり。


びっくりして繋がれた手を見ると




北「…手、繋いでもいい？」



って顔を覗き込まれて思わず笑っちゃった。



「ふふっ、もう繋いでますよ？」



北「…え？！あれ？いつのまに？」



おかしいなー？って首を傾げてる姿にまた笑っちゃって。




…幸せだなぁ。


北山さんの隣って、こんなに幸せなんだ…


一緒にいると、何でもなかった街並みが、全部全部特別に見える。





そんなこと考えてたら




北「何考えてる？」




って言われてふと我に帰る。

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