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Aside.
北「…おんなじとこ帰るって知ってて、置いてけないでしょ?」
" 女の子なんだから。"
ちょっとむくれながら付け加えられたセリフに、一瞬どきっとした。
北「ん。…使って。」
そう言ってぐっと渡された折り畳み傘を受け取ると、"ドアノブに掛けててくれたらいいから。"って笑った北山さん。
「……じゃぁ、一緒に入れてもらってもいいですか?」
北「え?」
「同じところに帰るのに、置いて帰ったりできないです。」
北「いや、でもよく考えたらこの雨じゃ多分長澤さんも濡れちゃうしさ?」
「じゃぁ私が待ちますから、北山さんが使ってください!」
そう言って傘を返してるのに、受け取る気配のない彼の手。
北「…あーもう!わかった。
じゃー行きますか!」
そう言って傘を手に取り開いた北山さん。
さっきより雨が少しだけ弱くなったのを見計らって、二人で歩き出す。
.
北「大丈夫?濡れてない?」
少し歩いては、気にかけてくれる北山さん。
そう言って傘をこっちに傾けてくれてる彼の右肩は、グレーのスーツが雨に濡れて色を変えてきている。
「北山さん、ちゃんと入ってください!」
北「ん?入ってるよ?」
、、嘘ばっかり。
「肩、すごい濡れちゃってます!」
傘を持ってくれている手をぐっと押すけど、
北「大丈夫、頭さえ守られてればいける。(笑)」
なんてわけわかんないこと言って押し返してくる。
そんなやりとりを繰り返してたら、
北「…じゃーわかった!!」
ちょっとだけ立ち止まると、
北「はい、…ここ持って。」
そう言って私の右手を取ると、傘を持つ彼の左腕に誘導される。
「えっ。」
北「嫌かもしんないけど、マンション着くまで我慢して。」
"…離れると濡れちゃうし。"
顔をそらして話す北山さん。
下から添えた手。
ほとんど腕を組んでる状態で、密着度がすごい。
予想してたよりもずっと近い距離に、一気に緊張して彼を見ると、逸らした横顔が赤く見えて、さらにうるさくなる心臓。
そのまま会話もほとんどなく歩いて、やっとマンションに辿り着いた。
北「到着〜。」
そう言って傘の水を払う彼の肩は、もうかなり濡れていて。
ハンカチで抑えても気休めにしかならない。
「ほんとに、ありがとうございました。
ごめんなさい、こんなに濡れちゃって…。」
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にこ(プロフ) - 恵美さん» コメントありがとうございます!更新が遅くなってすみません!!そんなにキュンキュンしていただけて嬉しいですっ!!みつ先輩、いいですよねぇ。(笑)結構私の理想、詰め込んでます!(笑) (2019年2月10日 7時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
恵美(プロフ) - こんばんは…めちゃくちゃキュンキュンしました。早く続きが読みたくて仕方なかったです。みっくんがかっこよすぎます。 (2019年2月9日 22時) (レス) id: c8e875f920 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - piroponcandyさん» ありがとうございます〜!!みつ先輩、ほんと迎えに来て欲しい〜!って思いながら私も作りました!(笑)結局優しい先輩と、もうここからは甘々です。(笑) (2019年2月5日 7時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
piroponcandy(プロフ) - もう〜nicoさーん、先輩と同じ、最高\(^.^)/やぁ〜ん、ミツ先輩に迎えに来て欲しい(//∇//)迎えに来て、自分の部屋に連れて帰って、怒ってるけど、隣にお前が居ねぇと眠れないってミツ先輩。一緒に寝た〜い。 (2019年2月3日 20時) (レス) id: 46be81a717 (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - moraさん» ありがとうございます!!幼馴染、気に入って頂けて嬉しいです!続編、まだ決めていないのですが、この話の続きもまた作りたいと思っています!嬉しいリクエストありがとうございます〜(*^^*)! (2019年1月28日 21時) (レス) id: 2beed3f33a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nico | 作成日時:2018年9月7日 6時